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各々の返事が体育館に響き、練習に戻ろうと徐々に動き出す。
目の前の彼女も例外ではなかったようで、一目こちらを見て、
「練習頑張って下さいね。それでは」
と言うと、凄い速さでモップを手に取り、この場を離れていってしまう。
そんな背中を見て、もう少し一緒に居たかったなぁなんて思うが、それだけではここには居られない。
俺も他の奴らについて荷物を置き、バレーをするための服へと着替えて久しぶりのメンバーでの試合を楽しんだ。
現役生と三試合をした後、熱中症対策のための十五分休憩となり、俺は少しでも涼まろうと体育館の側面にある、両開きの出入口の段差に腰掛けた。
汗が色々な所を伝うのを感じながら、タオルで拭き取る。
毎日大学でもバレー三昧だが、冷房がついている体育館で慣れていたこともあって、久々の熱の篭った体育館でのバレーは想像以上にきつい。
だが、夜久や海、木兎や木葉と一緒にプレーするのは、懐かしくて楽しくて、良い刺激になる。
俺がそんなことを考えながら、夏特有の温い風を感じていれば、
「黒尾先輩、ドリンクいりますか?」
と、後ろから声が掛けられる。
姿を見なくたって誰か分かるその声にゆっくりと振り返ると、スポーツドリンクのペットボトルを手にしたAちゃんが立っていた。
「うん、欲しい」
「どうぞ」
立っている場所から少しだけ近づいて渡そうとするので、俺はトントンと自分の隣を軽く叩く。
「Aちゃん付きで欲しいんだけど?」
「なっ、!」
彼女はちょっと驚いたようにそう声を上げると、恥ずかしそうに、ちょっとだけ目線を逸らす。
俺がじっとその様子を見つめるのに堪えかねたのか、ゆっくり足をこちらに向けるが、何故かその足がピタリと止まった。
「どしたの?」
「…いや、えっと…」
不思議に思って聞けば、彼女はチラチラと周りを見ながら、どこか言い辛そうに表情が曇る。
もしかして、周りに見られることを気にしているのだろうか。
それが恥ずかしいからか、部活中だからかは分からないけれど。
俺は困ったように俺を見る彼女の手首を優しく掴んだ。
「大丈夫。誰も見てねぇし、横に座るくらい誰も気にしねぇから」
彼女は俺に掴まれた手首を見て周りを見渡し、それから俺のことを真っ直ぐ見つめた。
そのまま、くすっと小さく笑みを零し、
「分かりました」
と、俺の横に並んで座った。
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るわ - この作品大好きです……!クロかっこよい!更新頑張ってください! (2022年5月22日 22時) (レス) @page36 id: b608b76010 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - kanaさん» ありがとうございます。まだ本格的に再開はできないのですが、もうすぐ更新再開出来ると思います。長い間お待たせしてすみません( .. ) より楽しんで頂けるよう頑張ります! (2021年3月8日 0時) (レス) id: 8a345cf79f (このIDを非表示/違反報告)
kana(プロフ) - おはようございます!このお話大好きです!キュンキュンします(*´-`*)受験頑張ってください!(^^)また更新される日を楽しみに待っています!(*^^*) (2020年7月31日 6時) (レス) id: d202a80bf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mifulu | 作成日時:2020年6月5日 18時