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そのろくじゅうご ページ21

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何故か一年生全員で帰ることになった部活の帰り道。


「ねぇ日向。何だかそわそわしてるけど、どうしたの?」


坂ノ下商店の辺りで、仁花ちゃんはいつもよりもずっと静かな日向を、そう言って不思議そうに見つめた。


「へ!? あ、いや…」

「今日、音駒が都代表決定戦だから、代表枠に残れるか気になるんだって」


上の空でしどろもどろに答える日向に変わって、月島の影からひょっこりと顔を出した山口がそう答える。


「あ! 今日なんだ! それは気になるね…」

「全国五大エースのうち、二人も東京にいるからな。どうなるか分かんねぇ」

「ちょっ、影山!! んな事言うなよ!!」


またガタガタとうるさくなりだした二人に、あわあわと焦りだす仁花ちゃんを落ち着かせていると、


「でも、気になってるのは日向だけじゃないんじゃない?」


と、右側にいる月島がニヤニヤと私を見下ろした。


「誰かさんの師匠さんもでてるもんね。気になってるんでしょ?」


そう笑って見上げれば、ニコニコと笑顔を保ち続ける月島と目が合う。


「別に高橋サンに言ってる訳じゃないケド?」

「私も月島クンに言ってる訳じゃないけど?」


そんな笑顔の攻防戦が続くが、決着がつかないまま山口により強制的に終了させられた。

横で、相変わらずガタガタと言い争っている日向と影山を制している仁花ちゃんを手伝う。

そうこうしていればすぐ分かれ道について、いつものように家に帰り、ご飯を食べ、お風呂に入った。


気にならない、と言えば嘘になるけど、気にしすぎてしまうのも違う気がして。

まぁ、どうせ明日、日向から聞くだろうし。


そう思いながら、真っ黒なままのスマホの画面を見つめる。

ふと見た時計は十時前を指していて、私は残りのチョコアイスを口に頬張った。


…ホントは、黒尾先輩の口から聞きたかった、なんて。


らしくも無いことを考えながら、アイスの棒を捨てようと立ち上がった時、手に持ったスマホがブルブルと震えた。

画面に映し出された文字を見るまでもなく、私は全速力で階段を駆け上がり、自分の部屋に滑り込む。


「っ…もしもし!」

『うぉ、ビックリした』


勢い良く出てしまった声に、電話の奥の黒尾先輩は楽しげに笑った。


「あっ、すみません」

『全然。遅くにごめんな?』

「いえ」

『…春高、行きマス』


その黒尾先輩の声は心底嬉しそうで、私まで嬉しくなってくる。

チョコアイスと同じくらい甘い何かが、私の胸を満たした。

そのろくじゅうろく→←そのろくじゅうよん



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mifulu(プロフ) - 宇宙。さん» ありがとうございます! そう言って頂けてとても嬉しいです! 他のハイキューキャラの小説もいつか作ろうと思っているので、また読んで頂けると嬉しいです(´˘`*) (2020年6月15日 7時) (レス) id: 78d3fcb26b (このIDを非表示/違反報告)
宇宙。(プロフ) - あの!!最高でした!!黒尾先輩がめっちゃ黒尾でした(?)推しの最高な物語読めて嬉しいです、ありがとうございました。もしよろしければツッキーとか影山とか、あかーしとか、書いてくれると嬉しいです! (2020年6月15日 3時) (レス) id: 68b0101532 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 伽音さん» ありがとうございます! そのお言葉で、私もニヤけてしまいます笑 これからも楽しんで貰えるような作品をお届け出来るよう、頑張ります。 (2020年6月4日 22時) (レス) id: 856ce52b7f (このIDを非表示/違反報告)
伽音(プロフ) - 面白くて、ニヤケながら86話を一日で読んでしまいました!良い小説ですね!お疲れ様です!これからも応援してます! (2020年6月4日 19時) (レス) id: b1d06a9201 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - ルだ子さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます! 楽しんで頂けたようで幸いです(´˘`*) まだ制作中ですので、もう少しお待ち下さい。 (2020年6月1日 21時) (レス) id: 856ce52b7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mifulu | 作成日時:2020年4月26日 18時

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