trente-cinq cafe ページ36
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彼女とLINEを交換してから数ヶ月。
俺は、彼女からのメッセージを心から楽しんでいた。
面白い話は出来ないし、本当に他愛のない話ばかり。
それでも、気の向く時に返す、そのやり取りが俺にはとても幸せに感じていた。
『私も、もうすぐ夏が来るんだなぁって、そわそわしてます。去年は忙しくて楽しめなかったので、今年は沢山楽しもうと思って。』
彼女から送られてきた、その文に俺は笑みをこぼした。
運転席にいるマネージャーは、バックミラーでそんな姿を見たのか、
｢顔、めっちゃニヤけてるよ？｣
と、これまたニヤけた顔で前を向いたまま俺に声をかけた。
｢…可愛い動物の動画見つけたから｣
｢ふ〜ん？｣
みえみえの嘘にマネージャーは、そう横目で俺を見て笑う。
恥ずかしくなりながら、表情を動かさないようにポーカーフェイスを装った。
そして、そっと手を膝に落とし、窓から景色を見る。
最初の頃、俺は少し珍しく思った。
どちらかというと彼女は、メールとかで絵文字をよく使いそうなイメージだったから、何の飾りっけもないその文体に、少し驚いた。
でも、俺も気を使って絵文字を使わなくていいんだ、と安心したりもして。
俺は、ひどく、彼女とのLINEのやり取りを心待ちにしている。
外はもう、太陽がサンサンと照っていて、歩く人々はみんな暑そうに少し顔を歪ませている。
夏が近づく気配のする通りを、快適な車内で通り抜けながら、俺は一つため息をついた。
しかし、これからどうすべきだろうか。
折角、二年も片想いしてきた相手とこうして出会えたのだから、LINEだけで終わらせたくはない。
出来ることなら一緒に出かけたいし、同じ時を一緒に過ごしたい。
でも、いつが良いんだろう。
そうやって考えていると、車が止まり、マネージャーがこちらを振り向いた。
「早く着きすぎたから、とりあえずここで休んで…って、眉間にしわ寄せてどうした？」
そう聞かれて何も言わない俺にマネージャーは悟ったのか、
｢何か話聞こうか？｣
と、優しげに微笑んだ。
｢…好きな子を誘うのってさ、出会ってから…いつのタイミングがいいんだろう？｣
小さく途切れ途切れに発された俺の言葉に更に微笑んで、
｢亮が誘いたいって思った時が正解だよ。悩んでたって何も状況は変わらないからね｣
と、優しく言った。
｢そう、だね｣
俺も考えていた事に、俺の中でストンと何かが落ちる。
そのまま、彼女にLINEを送ったのだった。
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mifulu(プロフ) - ほわさん» ご指摘ありがとうございます！ バーコードって変ですね笑 これからもよろしくお願いします。 (2019年9月10日 9時) (
レス) id: 8875a6e61c (このIDを非表示/違反報告)
ほわ(プロフ) - 誤字とかじゃないんですけど、最新話のバーコードはQRコードにした方が良いと思いますよ！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年9月10日 0時) (レス) id: d0efce02c1 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 白うさぎさん» ありがとうございます！ ゆっくりになるとは思いますが、楽しんでもらえるよう頑張ります。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 477f578196 (このIDを非表示/違反報告)
白うさぎ - とても面白くて、毎日楽しみにしています！更新頑張って下さい(*^^) (2019年7月21日 17時) (レス) id: 33733f1464 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 華恋さん» 初めまして(*^^*) ありがとうございます！ テストが近いのでゆっくりになるとは思いますが、期待に応えられるように頑張ります！ (2019年6月30日 10時) (レス) id: 80a048a51f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mifulu | 作成日時：2019年6月10日 0時
