そのはち ページ8
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蝉の声も更にうるさくなり、暑さも日に日に上がっていく毎日。
夏休みになってもバレーばかりの、相変わらずの烏野高校排球部は、みんながそれぞれの武器を選び、それらを少しずつ精巧にしていく、進化の過程にあった。
バレーボール超初心者の私に出来ることは、みんなの体調管理と、サポートくらい。
それ以外だと、仁花ちゃんや潔子先輩のように、存在で選手を癒すこともできないので、みんなを見て、バレーボールについての理解を深めていくことしか出来なかった。
そんな毎日の中、変わったことといえば、黒尾先輩から送られてくるLINEだろうか。
気が向いた時に返信しているので、私が返すのはすごくまちまちだ。
十分後だったり、三時間後だったり、一日後だったり、酷い時には三日後だったり。
そんな、すぐ届いてすぐ返せるが売りのLINEの機能を全く無視した他愛のないメッセージに飽きてくれる雰囲気もなく、黒尾先輩はメッセージを送り続けてくるのだ。
今日は練習終わり、偶然一緒に帰っていた日向や影山が肉まんを頬張る帰り道で、私はスマホを取り出した。
Aちゃんって、バレー初心者?
少しだけやり取りのある画面に、そんな一文が映し出される。
ちなみに、LINEの名前が『Tetsuro』となっているのがなんだか鼻について、『黒尾先輩』に名前を変えたのは秘密だ。
はい
そう打って画面を閉じようとすれば、すぐさま既読がつき、再び返事がかえってくる。
俺が教えようか?
バレー
そう映し出され、
えぇ…でも、それはちょっと有難いかも…。
と思っていると、日向がひょこっと現れて、私のスマホを覗く。
「くろおって、音駒の主将か！！ 音駒の主将とやり取りしてんのかっ！！」
そう言って、ぴょんぴょんと私の周りを飛び跳ね、羨ましいとこちらを見てくる。
「そんな目で私を見ないで。私は別にしたい訳じゃないの」
「えぇーそうなのか？」
「そう。それに、えっと研磨先輩？とメールしてるんだから良いじゃない」
「それもそうか」
そう納得して、再びスタスタと歩いていく。
なんなんだもう、マイペースか！！！
そうツッコミをいれつつ、私は再びLINEを開く。
それはとても有難いですが、遠慮しておきます。LINEだとしんどいので
電話ならどー?
ブロックしますよ
嘘です
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mifulu(プロフ) - るさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年4月18日 12時) (
レス) id: ab7a8cd136 (このIDを非表示/違反報告)
mifulu(プロフ) - 星猫さん» コメントありがとうございます！ ここではなんですので、良かったらボードなどで話しかけて下さると嬉しいです。 (2020年4月18日 12時) (レス) id: ab7a8cd136 (このIDを非表示/違反報告)
る - すごく面白いです、早く続きが読みたくなります (2020年4月18日 9時) (レス) id: 3219097ab0 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年4月13日 18時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mifulu | 作成日時：2020年4月6日 20時
