好きで、ごめんね 2

思い出話 5 ~昔みたいには~ ページ28

貴女side 〜5年前〜

連絡先を交換した私たちは、家に着くと彼にありがとうとお礼を言って、家の中へ入った。

貴「ただいま〜」

誰もいない家の中に、私の声が寂しげに響く。未だ慣れない…。もう3年も一人暮らしはしているのに。

貴「はあ……」

私のため息が部屋にまた響く。部屋着に着替え、やる事を済ませた私はスマホを手にベッドにうつ伏せで寝転んだ。

貴「linklink〜と」

linkを開き、今日新しく追加された連絡先を開き、メッセージを送った。

『今日は、ありがとう(◍ ´꒳` ◍) 久しぶりに話せて楽しかったよ！ 』

ありがとうと入っているスタンプをそれと一緒に送る。 送ったばかりなので、まだ既読がつかない。……まだかな〜…。早く来ないかな…。って、なに考えてんの、私！ そんなんじゃないから！本当に…。

ブブッ

貴「ビクッ」

誰から…？ あ、山畑…かな…。ソワソワしながらlinkを開く。誰か…ら…って、お母さんかい！ 今までのドキドキを返せー！！ って、だからなんでそうなるの！ 違う違う…。私はそんなんじゃない…。

ブブッ

はあ…またどうせお母さんでしょ。もう、まだ何か……って、山畑！？

『全然いいよ、気にしないで！ 好きでやったことだから。こっちも話せて楽しかったよ！」

というメッセージと、GOODサインのスタンプが送られてきた。話しているときも思ったけど、こっち…って呼び方変わんないんだなー…。

貴『なら、良かった！』
山『あのさ、急に話変わるけど…』
貴『ん？』
山『今度、どこかに出かけない？

は…こいつ…なに言って…

貴『え？ デートのお誘い？ww』
山『なら？ww』

本気…じゃないだろうな。なんで、どうでもいいのに…残念に思ってるの…？

貴『行ってやろうww で、どこに？』
山『謎の上からww んー…どこがいい？』
貴『どこって…どこでもいいけどなあ…』
山『どこでも…ってw』
貴『テヘペロ(棒)』
山『やる気なさすぎるだろww」
貴「あ、ばれた？ww』

ブブッ

ん？ 誰から…。佑生か！

佑『今日は楽しかったね！ 久しぶりにみんなに会えた…！』
貴『だね！ 』
佑『あのさ』
貴『ん？』
佑「ちょっと話があって…』
貴『ん？ なんだい？」
佑『山畑…いたでしょ？』
貴『うん』
佑『実は…山畑を好きになった…かも』

なんて、タイムリー…。てか、こんな心がざわつくの…

貴『次は元彼狙い？」
佑『ちょっ！」
貴『いいと思うよ。応援もする』

けど……

貴『あの頃みたいになりたくないから…』

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