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――ヘンやないけど、ええやん。買い物なんてあんまり一緒にせえへんし、たまには。
自分でも、珍しいと思った。
Aちゃんと俺はわりと多くの時間を一緒に過ごすほうやと思うけど、個人的な買い物だけは違った。
普段からお互いの身につけるものに口を出すことが少ない分、服や靴を買うときは大抵ひとりで買いに行く。別に取り決めたわけやないけど。
亮ちゃんの結婚式。
それは俺が初めてAちゃんに会ったときで、Aちゃんを第一印象で『不幸そう』だと憐れんだときでもある。あれからもう随分と時間が流れている。
俺のとなりにおるAちゃんはあの頃よりずっと安心していて満たされているのだと思うのは高慢なのかもしれない。
それでも、そうであってほしいと強く思っている。付き合い始めてからずっと。
頑なにあのワンピースを着てほしくない理由を言葉ではうまく説明できなくてほとんど強引だったけれど。
いろいろなことが変わっていったように、Aちゃんに新しい服を着てほしかった。
新しい服は、妥協したわけではなく、買い物に行ってすぐに見つかった。ほんのすこしだけ緑色が混ざったような落ち着いていて繊細な水色の。明るすぎないけど暗くはないパーティドレス。
ひと目見てぴったりやと思った。
『22分に着く電車に乗った！』
「何時に駅着く？車で迎えに行く」って俺のメッセージに対してすこし前に送られてきたAちゃんからの返事を確認すると、車の鍵を手にして家を出る。
昼間はずっと家の中にいて怠惰にしていたから意識しなかったけど、今日は結婚式にふさわしいようないい天気だったらしい。
空は雲ひとつなくて、中途半端に欠けている月はもちろんのこと、星すら見える。綺麗な夜だった。
車を発進させて駅を目指す。
携帯をつないでなにか雰囲気の良い洋楽でも流そうかと一瞬思ったけど、それはあまりにも恥ずかしいから、いつも通りラジオをごくちいさな音で点けた。
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蒼 夢見子(プロフ) - 璃実さん» 璃実様、お返事が遅くなってしまいごめんなさい…！ただのいちファンとしての勝手な主観ですが、大倉くんの強さややさしさを描けたらなと思いながら書いていたお話なので、そう言っていただけてほんとうに嬉しいです。最後まで読んでくださりありがとうございました^^ (2023年3月4日 22時) (
レス) id: 4e57835bcc (このIDを非表示/違反報告)
璃実(プロフ) - 沢山の人から生真面と言われてきたので主人公とどこか重ねて読んでいました。私がそうであってほしいと思う大倉くんと、きっとほんの一部ではありますが私が見てきた大倉くんを形にしたのもがまさに夢見子さんの描く大倉くんでした。素敵なお話をありがとうございます。 (2023年2月19日 23時) (レス) @page23 id: 096fac2c00 (このIDを非表示/違反報告)
蒼 夢見子(プロフ) - 日玖さん» 日玖様、最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。そのようなことを言っていただけて私もしあわせです……少しでも楽しく読んでいただけていたらそれだけでもうとても嬉しいです^^ありがとうございました…！ (2022年3月13日 17時) (レス) id: caebde5a3d (このIDを非表示/違反報告)
蒼 夢見子(プロフ) - 美波さん» 美波様、あたたかいコメントいただけてとてもうれしいです…（涙）お話を書くのは自己満足のためとは言え、読んでくださる方がいてこそ最後まで書くことができたと思っています。こちらこそ心から感謝です……本当にありがとうございました！ (2022年3月13日 17時) (レス) id: caebde5a3d (このIDを非表示/違反報告)
日玖(プロフ) - 完結おめでとうございます。ほんっとうに物語に引き込まれっぱなしで、読んでいる時間いつだってとても幸せでした…！素敵な作品を、ありがとうございました。 (2022年3月9日 22時) (レス) @page23 id: bbffd7f7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 夢見子
| 作成日時：2019年7月16日 0時
