完璧少女は造られた【鬼滅の刃】第一章

・辿り着いた答え ページ6

胡蝶side





お館様「Aは自分を失って思い通りに自分を動かせないことに心労が溜まってしまって、ついに自主的に感情を失くしたんだよ。

………恐らく、感情が無ければ苦しむことが無い、とでも思ったんだろうね」



たった十三の少女の今までの人生に、抱えきれないほどの苦しい事があった。

自分を見失った末、辿り着いた答えが感情を失くす事だった。


なんて皮肉なんでしょうか。



彼女がまだ、自分の中の感情を少しでも残していたら何か変わったんだろうか。




柱は皆、どんな心情なのか複雑な表情をしてお館様を見ている。





お館様「……だから、Aの事
少し気にかけてあげてほしい。

あの子が少しだけでも感情を取り戻せるように」



お館様は優しく微笑んだ。




幻中Aさん



貴方は感情を失くしたことに



どう思っているんでしょうか。









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蜜璃side



感情が無いってどういうことかしら。







嬉しい



楽しい



悲しい



苦しい



辛い






そんなことを思わないってこと？



私は色んな人にキュンキュンして過ごしているから感情無しに生きることがどんなことかわからない。



だけど楽しいことも何も無い世界なんてつまらなくないかしら。


少なくとも私はそう思う。



Aちゃんは本当に可愛い子だった。


いや、可愛いというより美しいが似合う子だったけど。



だけど、まだ十三なのよね。


そんな幼い女の子が感情無しの色の無い世界で過ごすなんて……




あの子の年相応の笑顔を見てみたい。




そう思った。

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