完璧少女は造られた【鬼滅の刃】第一章

・意味 ページ16

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時透「って感じです」



お館様「うん。仔細報告ありがとう、無一郎。

じゃあ、しのぶ。
Aのことを話してもらって良いかな」



胡蝶「御意。
時透君に左手首を診てほしいと頼まれたので左手首を診たところ、Aさんの左手首にかなり目立つ赤い痕がありました。

………ですが翌日の朝にはその痕は治っていて、恐らく一定時間を過ぎると痕が無くなるような仕組みになっているのではないかと…」



お館様「ありがとう、しのぶ。
無一郎、どうして左手が怪しいと思ったんだい？」



時透「Aとの任務で鬼に対してだけAが憎悪のような感情を見せたんです。
その時放った言葉だけは感情がこもっていました。

鬼が塵になった後にAが左手を押さえてその場で蹲ってしまったんです。
その後も頑なに左手を見せようとしなかったので…」



お館様「なるほどね…。
左手首か…」



胡蝶「お館様、血鬼術を取り除くにはその鬼を倒すしか方法が無いんですか？」



しのぶが聞くとお館様は難しい顔をした。



お館様「いや、そうとも言い切れなくてね…。
Aの左手首に術自体がかけられているともわからないから……」



胡蝶「と言いますと…？」



お館様「Aを動かしているのは別にあって、その本体を血鬼術によって埋め込まれている…とも考えられるんだ」



時透「……でも埋め込まれてたら鬼を倒しても取り除けないんじゃ…」



お館様「…そうなるね」



それが意味することは最悪の場合、Aは生涯ずっと感情の無いまま生きていくことになるということだ。



お館様「だけどまだ詳しいこともわかっていないからね。
これはまだ憶測に過ぎない。
だけどAも話そうにも話せないからね……。
ゆっくりAを見守っていこう」



そう言ったお館様の表情は少し悲しそうだった。




お館様「今日はこれで終わり。
ここで話したことは鎹鴉を通じて柱に報告するよ。
下がって良いよ」



胡蝶・時透「「御意」」



しのぶと無一郎は本部から出た後に話をした。



時透「体の中に埋め込まれているものを取り除く方法って無いの…？」



胡蝶「……残念ながら今の医療技術では体内のものを取り除くということは難しいです」



そう、まだ発展しているとも言えない今の医療技術ではAを救うことはできないのだ。



胡蝶「……ですが私はAさんにいつか感情が宿ってほしいと願っています」



時透「それは皆んな同じだよ」


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