Quoi que vuos【時透無一郎】３rd

vraiment ９１ ページ9

貴「ほら、ちゃんと眠ってきましたよ」



無「うん偉い偉い」



適当に答えられた……。
おかしいな、目の隈消えてるよね？



無「A」



貴「なんですか？」



名前を呼ばれて目の辺りに置いていた手を下げる。



無「放課後あいてる？」



貴「一応……」



無「来てほしい所があるからさ」



来てほしい所………？









────────────────────────



放課後、無一郎さんにとりあえずついていくと赤くて大きい鳥居が視界に入った。




確か、ここは勝負事に対しての御利益がある神社だ。




神社の真ん中は神様の通り道だから脇を通っていく。


(神社のマナーって結構難しいよね)




ていうか、ここの神社でかくない？



無「有名だからね」



なるほど。



貴「心で会話するの辞めませんか？」



無「そうだね」



何の意味があるんだろう、このやりとり(知りません)





その後、お金を投げ入れてお参りした。

何円入れたのか？


「いい」って意味で11円(メジャーすぎる)




無「あとこれ」



無一郎さんは私に何か手渡してきた。



これは……



貴「……御守り…」



いつの間に買ってきてくれたのだろうか。



無「Aが期待に打ち勝てるように」



無一郎さんは柔らかくて優しい表情を見せた。



貴「ありがとう…ございます」



手の中の御守りを優しく握る。


なんでこの人は私にここまでしてくれるのか。


一年間、一緒にいたけど



未だにそれは全くとしてわからない。

vraiment ９２→←vraiment ９０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す