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貴「私、今日ピアノなんですよ」
無「いつも君はピアノでしょ?」
貴「あ、そっちじゃなくてピアノ教室の方です」
私がそう言うと無一郎さんは少し心配そうな顔をした。
無「夏休みの時、叩かれたでしょ……大丈夫?」
それ、気にかけてくれてたのか。
だけどあの日から待合室であの子達を見かけなくなった。
練習の日をズラしたのかな……
貴「だいじょ…」
「あー!雨霧さんだぁー!」
向こう側から聞き覚えのある声が聞こえたきた。
あの子達だ。
ただ前と違って少しだけ馴れ馴れしいというか……
少しだけ冷や汗を流していると無一郎さんが手で私を下がらせた。
「あー、そんな怯えないでよ」
何、この人。
「今までごめんね?」
貴「………え?」
いきなり何を言い出すの、この人たち。
「雨霧さんの言う通り、私たち嫉妬してて……
改めて仲良くしてほしいなって…」
貴「え、あの…」
胡散臭い。
すぐにわかる。
だけどこんな場で騒ぐわけにもいかない。
……少し濁そう
貴「……ゆっくり、で良いですか」
そう言うと「良かった」と笑ったけど、その裏に何だか嫌な音が聞こえた。
そのまま女の子達は帰った。
先に嫌な予感がする………。
無「………A?」
難しい顔をして考えていると無一郎さんが目線を合わせてくる。
無「大丈夫?」
貴「大丈夫ですよ」
無「何かあったら言うんだよ?」
貴「あ、えと……はい」
無「もしかして言わないつもりだった?」
図星を突かれて思わず目を逸らす。
貴「いや〜そういうわけでは……」
無「じゃあ何でこっち見ないの?」
どんどん追い込まれていく。
無「こっち見てよ」
無一郎さんに顔を両手で包まれて無理矢理顔を向けさせられる。
どんどん顔に熱が集まっていく。
貴「恥ずかしいです……」
そう言うと無一郎さんはバッと私を放した。
貴「ゔっ」
いくらなんでも急すぎる……
無一郎さんの方を見ると今度は無一郎さんが顔を逸らしていた。
髪の隙間から見える耳が真っ赤だ。
貴「どうし…」
無「なんでもない」
明らかに聞くなオーラを出していたからそれ以上は何も聞かなかった。
無(赤面での上目遣いが可愛すぎたなんて言えない…)
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ゆっくり四つ葉 - 素晴らしい作品をありがとうございます!昆布の神様万歳!さぁさぁ皆様ご一緒に!昆布の神は最高昆布の神は最高昆布の神は最高昆布の神は最高昆布の神は最高 (2020年8月11日 14時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
nyokkivn(プロフ) - 今行ってもレスもらえるかわからないですけど…私、この作品が一番好きです!本当に大好きです!なにか辛いことがあったら、いつもこの作品見てました。言いたいのは、これだけです(*^_^*)ただこの作品が一番大好きですって、言いたかっただけです! (2020年6月22日 21時) (レス) id: e0cffae691 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - にゃこさん» ありがとうございます!嬉しいです!! (2020年5月22日 9時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
にゃこ - すっごくいいお話でした!昆布の神さんのお話、大好きです! (2020年5月22日 9時) (レス) id: 8d5ee70b8e (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 星さん» ありがとうございます!!めっっっちゃ嬉しいです(´;ω;`)!!!! (2020年4月9日 13時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2020年3月25日 15時