05.ビバ単細胞 ページ7
「『勝負して勝ったら入れてください!!!』____とか、言ってきそうじゃないスか? アイツら」
「あり得る! 頭冷やしてチョコっと反省の色でも見せれば良いだけなんだけどな」
「アイツらもそこまで単細胞じゃないだろ」
「……ねえ縁下。私、話ツイテイケナイ」
「あ、えっと、簡単に言うと、今日来た一年二人が中学の時の因縁により教頭にえらいことをして、だからチームメイトととして自覚するまでは体育館出禁でーすみたいな……」
「なるほど、理解した。ありがとう」
さすが次期主将候補筆頭の縁下力である。
……当の本人はかなり自分のこと過小評価しているけれど。
「頑張りなよ」
「? ……ハ、ハイ」
縁下の肩をポンポンしていると、澤村が「___でも、仮にそう来るとしたら影山が自分の個人技で何とかしようとするんだろうな」と口を開いた。
「もしも影山が、自分個人の力だけで勝てるって思ってるとしたら___……
去年見た北川第一の決勝試合と『北川第一惜しくも敗れる』という見出しの記事を思い出す。
難しい世界だな……。
「キャプテン!!!」
心臓が口からまろびでるかってくらいに驚くデカい声が私達の耳を突き抜けてきた。
軽く寿命十年は縮んだなこれ……。
田中が体育館のドアを開けると、そこには入部希望者と思われる一年生二人がいた。
「……あれっ、お前らっ、ずっとそこに居たのかよ!?」
しかも雪ヶ丘の子もいる。
相変わらず背は小さいが身体能力は凄いのだろう。
中学の頃の因縁って、そういうことね……。
「勝負させてください!」
「おれ達対先輩達とで!!」
影山君と日向君がそう言う。
さっき言ってた通りで一周まわって笑えてくる。表情筋動いてないけど。
「!! ブホッ、マジでかっ」
田中がそうやって笑うそばで菅原は無言で頭を抱えている。彼は苦労人なのである。
すると、小さく「せーの」と声が聞こえた。
「「ちゃんと協力して戦えるって証明します!!」」
「ビバ単細胞!!」と田中が吹き出す一方、菅原は「“せーの”って聞こえたんだけど」と呆れが顔に出始めている。
澤村が前に出てきて、「負けたら?」と訊く。
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昆布の神(プロフ) - 虹四葉さん» コメありです! 烏野大好きです……。おまけ話みたいになるんですけど、浦塚さんはお勉強をよくしているので甘党という設定になっていて、それゆえに悩みがあんなエグいことになっています() (2021年9月3日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - コメント遅れたけど、烏野メインは最高です昆布様。あと、浦塚さん.....ココアにキットカットは流石に甘すぎるのでとりあえずヤバイっす。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 550a2fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2021年5月4日 8時