34.伊達工業 ページ37
「伊達工!! 伊達工!!」
「うわぁ〜……応援ヤバ……強豪って感じ……」
「実際強豪だべ?」
一階に下りてきた瞬間に伊達工の応援に包まれ、なんだかとてもむさ苦しい。
一方、烏野側は三月のストレート負けのイメージがまだ根付いているように見える。
「ん、ローリングッサンダアァァッアゲインッ!!」
公式WUで西谷がいつの日かに見たローリングサンダーでボールを上げた。
ほらもう伊達工の人たちも目丸くしてるよ。
「よっしゃあ!! 心配することなんか何も無え!! 皆、前だけ見てけよォ!! 背中は俺が護ってやるぜ」
あまりにカッコイイ言葉に烏野だけでなく伊達工の人たちも「かっけー」と呟いている。
東峰にも少し自信が付いたように見える。
ホイッスルの音が鳴り、……試合が始まる。
烏野は先にレシーブだ。だからかレシーブが得意なメンバーを後衛に回している。
サーブは無事に取り、最初に影山がトスを上げたのは日向。速い日向の動きにも伊達工は付いてきて、すぐにブロックを固めた。
それをなんとか避けて点は稼げたが、あんなのがスパイクの度に来るのかと思うと、私がスパイカーだったら怖すぎて死にそう……。
「バック!!」
東峰がトスを呼んだ。バックアタックで攻めるらしい。しかし、そのスパイクはブロックに阻まれる。
「旭さんすんません! 次は拾います!」
「____おう、頼む。でも次は決める!!」
そう言って東峰は西谷の肩を軽く叩いた。
「……みんな、変わったな」
膝の上で頬杖をつきながら、そんなことを呟いた。相手の二口君って人が「もっと心折れろよ〜」なんて性格の悪いこと言っていたのは知らないことにする。
その後、伊達工のタッチネット、ブロックアウトなどによって烏野がなんとかリードしているが相変わらず気持ちいいスパイクは打てていない。
更には日向と影山の普通の速攻を止められた。
ここで普通なら焦るのかもしれないが、誰も何も焦っていない。
インターハイ予選の前に話し合ったこと。
変人速攻において大事なのは____
「使いどころ」
日向と影山の変人速攻が、今日初めて決まった。
「リードブロックじゃ絶対に追いつけないって……ほんと怖い速攻ですよね、アレ……」
「まあそれが気持ちいいんだけどな!」
「……烏養さん、顔が悪役です」
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昆布の神(プロフ) - 虹四葉さん» コメありです! 烏野大好きです……。おまけ話みたいになるんですけど、浦塚さんはお勉強をよくしているので甘党という設定になっていて、それゆえに悩みがあんなエグいことになっています() (2021年9月3日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - コメント遅れたけど、烏野メインは最高です昆布様。あと、浦塚さん.....ココアにキットカットは流石に甘すぎるのでとりあえずヤバイっす。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 550a2fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2021年5月4日 8時