25.血液、酸素、脳 ページ28
というわけで、翌日発表された音駒戦でのスターティングメンバーは、
田中(WS)と影山(S)。
日向(MB)と月島(MB)と西谷(Li)。
澤村(WS)と東峰(WS)。
……という形で落ち着いた、らしい。
音駒が来る前日、私と潔子はクリーニングに出していたユニフォームを取りに行って皆んなに配った。
うちさわクリーニングというところに出したのだが、太陽のマークが可愛くてちょっと好き。
日向が「影山が……一桁……」と悔しがっていたけれど、澤村と菅原が、
「あ、そっか。番号までは覚えてないか」
「テレビで一回見たきりだもんな」
「え??」
「“小さな巨人”が全国でた時の番号、10だったぞ」
つまり、日向の背番号と同じである。
たまたまだったらしいが「じゃあ運命だっ!!」と嬉しむ日向。良かった。
「ちなみに、日向の好きな“小さな巨人”が居た頃が過去烏野が一番強かった時期だが、その頃烏野は一度も音駒に勝ってない。最後にやった時も負けてるハズだ。負けっぱなしで終わってる。汚名返上してくれ」
「あス!!!」
*
五月六日、当日。
烏野総合運動公園の球技場で練習試合を行うらしい。
音駒高校は背に『NEKOMA』と書かれている以外はほぼ無地の真っ赤なジャージで、なんか烏野と似ているなと思った。
潔子と体育館に荷物を運んでいると、田中が音駒の人と喧嘩まがいのことをしていた。……が、潔子が音駒の人に軽く会釈をすると、音駒の人が顔を真っ赤にして狼狽えてしまった。
「……今、潔子でノックアウトしたね、あの人……」
「え」
どうやら潔子は何も分かっていないようだ……。
*
「_____俺たちは血液だ。滞り無く流れろ。酸素を回せ。“脳”が、正常に働くために」
音駒の人達は自分達の士気を高めるとき、いつもあんな声掛けをしているのだろうか……。
「アレいいな……カッコイイ……」
「え浦塚?? お前そんなキャラだったっけ?」
菅原にはそう言われたが、うん。
……カッコイイ。
ああいうの憧れる。
__________
Aさんが地味にああいう厨二(?)っぽいのをカッコイイと思うのは、たぶん青春を全部棒に振っているからだと思います。たぶん。
あんまり学生らしい学生ライフ送ってないんですよ、たぶん。
ちなみに研磨はあんまりAさんがこっちをチラチラ見てくるからソワソワしたそうです。
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昆布の神(プロフ) - 虹四葉さん» コメありです! 烏野大好きです……。おまけ話みたいになるんですけど、浦塚さんはお勉強をよくしているので甘党という設定になっていて、それゆえに悩みがあんなエグいことになっています() (2021年9月3日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - コメント遅れたけど、烏野メインは最高です昆布様。あと、浦塚さん.....ココアにキットカットは流石に甘すぎるのでとりあえずヤバイっす。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 550a2fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2021年5月4日 8時