師範の願い【時透無一郎】参

orchid ８５ ページ6

貴「まあ結局滝修行っていうのは慣れしか無いですよね」


炭「そうなのか…」


貴「かなりの重さがある滝を何回も受け続け耐え忍ぶことで筋肉も強化され体が強靭になる。

結局は死ぬほど鍛えることしかできないですから」


炭「死ぬほど鍛える…」


炭治郎君は何かを思い出したような顔をした。


炭「わかった！」


貴「良い返事ですね」



炭治郎君は前向きだから結構直ぐに訓練も終わらせてしまう気もするんだけど…



炭「A」


貴「なんですか？」


炭「最近、時透君に会ったのか？」


貴「え？」


炭「なんか時透君の匂いがするから…」


無一郎…


甘味所でのことを思い出して恥ずかしくなる。



貴「……………」


炭「ん？顔赤いし何かあっ…」


貴「ううん！！なぁんにも！？」


炭「え、嘘の匂いがす…」


貴「あー私岩の訓練行くのでー」



思い出したら本当に頭から湯気でるから。


炭治郎の話を聞かず岩がある所まで行った。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
no side

ーお昼の時間ー



嘴「アイツ凄えよ。玉ジャリジャリ親父」


炭「岩柱の悲鳴嶼さんな。変なあだ名をつけちゃ駄目だよ」


嘴「初めて会った時からビビっと来たぜ」


伊之助が魚の骨をボリボリと食べながら言った。


「骨も食べるのか伊之助…」


嘴「間違いねぇアイツ」


嘴「鬼殺隊最強だ」


炭「あーやっぱりそうか」



炭「悲鳴嶼さんだけ匂いが全然違うんだよな。
痣がもう出てたりするのかな？」


嘴「出ててもおかしくねえ」


善「俺は信じないぜ、あのオッサンはきっと自分もあんな岩一町も動かなさねえよ。
若手をいびって楽しんでんだよ」


善逸は半泣き状態で言った。


炭「いやいや悲鳴嶼さんはあれよりもまだ大きい岩を押してるらしいしAも押せるらしいから」


善「お前は何で言われたことを直ぐ信じるの？
大体、Aちゃんみたいな華奢な女の子が岩なんか押せるかよ」


炭「いやいや…」




炭「善逸も耳が良いんだから嘘ついてるかついてないかくらい分かるだろ？」



炭治郎の後ろで花の種類を呟きながら岩を押しているAが見えて隊士達は炭治郎以外こう思ったそう。






(あんな小さい女の子が押せるのに押せない俺たちはいったい……)

orchid ８６→←orchid ８４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す