師範の願い【時透無一郎】参

orchid ８３ ページ4

いつか来る総力戦に向けて鍛錬を積む中、悲鳴嶼さんの稽古を見学しようと思い立って山奥にある悲鳴嶼さんの屋敷まで歩いてきた。




いやあ山は空気が綺麗ですねえ。





暫く歩いてると滝が見えてきた。




貴「わー滝流れてるんだ…………ん？」



「如是我聞！！一時仏在！！舎衛国！！祇樹給！！孤独園！！」




え、滝修行はともかくなんでお経唱えてんの…？




悲「心頭…滅却すれば……」


後ろから悲鳴嶼さんの声が聞こえてきた。



悲「火もまた涼し…」



悲「ようこそ…桜宮…我が修行場へ…」


え、下から火炙ってんだけど


え、何やってんの？


え、火って涼しいの？


え、悲鳴嶼さん平気なの？


え？え？え？



悲「私が隊士にやらせているのは筋肉強化訓練…」

悲「まず滝に打たれる修行をしてもらい…」


皆んな死ぬって叫んでるんですが、それは？


悲「丸太三本を担ぐ修行…」


一本一本の太さがデカすぎませんか？


悲「最後に岩を一町先まで押して運ぶ修行…」


さすが筋肉強化訓練…


悲「私の修行はこの三つのみの簡単なもの…
下から火で炙るのは危険な為…無しとしている…」


全然簡単じゃなくない？


悲「手詰まってる隊士は多い…是非稽古をつけてやってくれ…」


あの、私に教えてもらうより悲鳴嶼さんの方が効果あると思うんですけど…

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