師範の願い【時透無一郎】参

orchid １０４ ページ27

童磨が毒で弱体化したからか氷人形が割れた。




嘴「何だああ！？急に消えたぞ、罠かァァ何かのおお！！」


カ「違う！！師範の毒が効き始めた！」


し「伊之助君頚を狙ってください、お願いします！！」



こんな絶好の機会、二度と巡ってこない


早く頚をっ…！！







嘴「往生しやがれド腐れ野郎！！」




すると童磨が扇を振った。




【血鬼術 霧氷・睡蓮菩薩】



巨大な大仏のような氷が私たちを狙ってくる。



こんな大技を出すほどの余力があったのは誤算だけど！！


だけど確実に童磨は弱体化してる。


技の精度はきっと落ちてる。


苦し紛れの技のはず……！！



し「っカナヲ！！」


しのぶがいきなりカナヲの名前を呼んだからカナヲの方を見るとカナヲの眼が赤く染まっていた。



［花の呼吸 終ノ型 彼岸朱眼］




終ノ型…！！


カナヲも持ってた…！！




カナヲの終ノ型は動体視力を極限まで上げる技か…！！


動体視力を極限まで上げると周囲の動きは鈍く遅く見える。

しかし眼球への圧力で胸膜は赤く染まる。




カナヲは終ノ型を使ったおかげで童磨の頚まで刃を持ってくることができた。





あんな腐った頚、本来なら斬れない筈ないけど腕が固まって刃が押し込めないみたいだ。



私は刀をカナヲの刀目掛けて投げつけた。


伊之助君としのぶも同じことを思ったみたいだ。


嘴「ぬおおおお！！獣の呼吸思いつきの


投げ裂きィィィィィ！！」



し「蟲の呼吸 蜂牙ノ舞 真靡き！！」



カナヲ、そして私と伊之助君が投げつけた刀をしのぶが突き技で押し込んだ。



その数々の衝撃でついに童磨の頚が血飛沫をあげた。

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