師範の願い【時透無一郎】参

orchid ９４ ページ17

夢主side




異空間……





床も天井も壁もこんがらがっている。



鬼の根城？



お館様…



命を懸けて無惨を倒す機会を与えてくれた。

絶対に無駄にはできない。





と、その前に先ず十二鬼月を倒さないと…



見事にしのぶと分かれたし。





上弦の弐・童磨…





早く行かないとしのぶが…！！









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
しのぶside




血の匂いがする。




ここはどこ？





血の匂いがする方向の障子をゆっくりと開けると中で女性を喰ってる鬼を見つけた。



童「ん？」


鬼は私に気がついたようだ。



童「あれえ来たの？わあ女の子だね！」



童「美味しそうだなあ。後で鳴女ちゃんにありがとうって言わなくちゃ」



その瞬間にわかった。



コイツだ。




コイツが姉さんを殺した鬼…




「た…たす 助けて……助けて…！」



まだ息のある女性が助けを求めてきた。



童「しー！今話してるだろうに…」


鬼が扇で攻撃する前にその場から女性を離した。



し「大丈夫ですか？」



童「わあ！速いねえ柱なのかな？」



しかし息があるように見えた女性はいきなり体がバラバラになった。

離す前に斬られていた。



童「あ、大丈夫！そこのそのまま置いといて良いよ

後で喰べるから。よいしょ」





童「俺は"万世極楽教"の教祖なんだ。

信者の皆と幸せになるのが俺の務め。

その子も残さず綺麗に喰べるよ」





し「皆んなの幸せ？惚けたことを。

この人は嫌がって助けを求めていた」



童「だから救ってあげただろ？」


は？



童「その子はもう苦しくないし辛くもないし怯えることもない。

誰もが皆死ぬのを怖がるから、だから俺が喰べてあげてる。
俺と共に生きていくんだ永遠の時を」



童「俺は信者たちの想いを、血を、肉を、しっかりと救済し受け止めている」






し「正気とは思えませんね。貴方頭大丈夫ですか？
本当に吐き気がする」


童「えーーっ」



童「初対面なのに随分刺々しいなあ。
あっそうか」








童「可哀想に…何か辛いことがあったんだね

聞いてあげよう話してごらん」

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