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選抜合宿初日の日程が終わり、そろそろ体育館を閉めないといけない時間になったのでそっちの体育館を見に行くと、日向が一人で練習をしていた。
(国見と金田一、もういない……)
ちょっとだけ話したかったけど、仕方ない。みんな明日までは学校があるから、睡眠や食事のために早めに帰るのは賢明な判断だ。
でもそろそろ体育館を閉めないといけないので日向に声をかけようとすると、スッと私の横を黒いジャージのノッポが通り過ぎていった。
「チョット」
(ブロックのしつこい11番……!)
プリントにあった月島蛍って、あの人のことか。
いや、冷静になって考えてみれば、春高予選決勝のスタメン紹介で名前を呼ばれていた。
「さっさと帰る準備してよ。コッチは
「…………月島……サン」
日向がよろりと立ち上がり、沈んだ声で口を開いた。
「ご……ご……ごめいわ」
「謝んのとかやめてくれる。君の猪突猛進バカは今に始まったことじゃない。___ろくにボール触れなくて悔しい?? 自業自得だよね。『やっぱりやめます』って泣きついてみる? せいぜいボール拾いがんばってよ。春高前の貴重な五日間棒に振らないようにね」
月島くんがこの機会を待っていましたと言わんばかりにとんでもない
一体何の恨みが……。
「ちくしょおおおお!!!」
言いたいことを言い終え、走り去っていく日向を見て月島くんは爽快感を顔に表したのだった……。
(体育館閉めなきゃいけないから、早く片付けてほしいんだけど……)
*
ようやく体育館を閉められた。これから鍵を職員室に戻さないといけない。すると、背後から「葉山」と声が聞こえてきた。振り返ると、白布さんが鍵を持って立っていた。
「閉めといた」
「えっ、すみません……!」
「いいから」
白布さんが鍵を持っているほうの手を出してきたので、彼から鍵を受け取ろうとすると、何故か手を退けられて「
「持ってくから、それ貸して」
「……。……!? 結構です、私持っていくので!」
「あ?」
なんでキレてんだこの人と思いながら鍵と鍵の攻防戦を繰り広げていると、私はあることを思い出して「あっ!」と声を上げて白布さんを見た。
「体育館に、に、日誌忘れました……」
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昆布の神(プロフ) - いよかん。さん» コメありです! 頑張りますね!💪 (3月25日 8時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
いよかん。 - 赤い星おめでとうございます!! これからも楽しみにしてます!! (3月24日 19時) (レス) id: e0560282da (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - とくめーさん» コメありです! そう言っていただけてめーっちゃ嬉しいです🥰 面白いお話を書けるよう頑張りますね! (3月24日 7時) (レス) @page43 id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
とくめー - めっっっっちゃ面白いし投稿頻度高めなのすっごい最高です。めっちゃ好きですこの作品愛してます💕 (3月23日 22時) (レス) id: 70b13c5b03 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 葉華さん» コメありです! 鬼滅書いてたの懐かしいです笑 そう言っていただけて嬉しいです🥰 新学期の準備もありますし、お互い体調には気をつけましょう。お気遣いありがとうございます! (3月19日 6時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2024年3月9日 14時