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*
A side
「A！」
「ハイッ」
相手コートから帰ってきたボールをアンダーで拾う。
練習のおかげか、正確ではないもののネットを越えない程度に前に返すことができた。
(すご……感動……)
ジーンとしていると、私があげたボールをバレー部に入っている女の子がそのまま強打で打ち込み、点が入った。かっこよ……。
ホイッスルの音が鳴って試合終了。25点先取で、四組の勝ちだ。
「いぇーい！ ゆうしょおー！！」
クラスメイトがクラスの女子を全員巻き込んで肩を組んだ。
トーナメント方式で勝ち進めた四組は決勝進出。そして、今の決勝にも勝つことができた。ちなみに男子も四組が決勝進出しているけど、決勝はこの次に行われる。
「ていうか、A！ 球技苦手って言ってたのに上手かったじゃん！」
「……部活の人に教えてもらって」
「エラいエラい！ ちゃんと練習してたんだ！」
肩をぎゅっと抱き寄せられた。
足を引っ張りたくない。
どうせなら勝ちたい。
肩に置かれた手を見てむず痒くなった。
＊
「Aちゃんオツカレ〜。やるじゃ〜ん」
ギャラリーに行くと、バレー部のイツメンが固まっていた。さっきのセリフで私に手を振ったのは天童さん。
「教えてもらいました」と言うと、山形さんが「でも二週間くらいしか無かったのにちゃんと仕上げてきたのすげぇよ」と言ってくれた。
「すごいな。運動に関してはだいぶ鈍臭いと思ってたから」
「顔面レシーブしないかヒヤヒヤした」
「なんで今日は
いや、お二人に限ってまさか悪意はないだろうけど。
普段の私の運動オンチっぷりが悪いんだろうけど……。
「若利くん、ハイ一言」
天童さんに肩を置かれて催促された牛島さんが私を見た。いや牛島さんには普通にまだヘタクソとか言われそうなんですが。
「想像していたより上手かった」
「！？」
予想だにしていなかった言葉を聞いて、私は反射的に白布さんを振り返った。
「なんで俺見るんだよ」
「や、なんとなく……」
白布さんは黙ったまま私を見つめて、一瞬だけ眉間に皺を寄せると「お疲れ」とだけ言ってそのまま立ち去っていった。目を丸くしてその背中を見送ると、天童さんがひとつ瞬きをして首を傾げた。
「……アレェ？ なんか波乱の予感？」
＿＿＿＿＿＿＿
五色「Aにいちばんバレー教えてたのは俺ですからね！？」
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昆布の神(プロフ) - いよかん。さん» コメありです！ 頑張りますね！💪 (3月25日 8時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
いよかん。 - 赤い星おめでとうございます！！ これからも楽しみにしてます！！ (3月24日 19時) (レス) id: e0560282da (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - とくめーさん» コメありです！ そう言っていただけてめーっちゃ嬉しいです🥰 面白いお話を書けるよう頑張りますね！ (3月24日 7時) (レス) @page43 id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
とくめー - めっっっっちゃ面白いし投稿頻度高めなのすっごい最高です。めっちゃ好きですこの作品愛してます💕 (3月23日 22時) (レス) id: 70b13c5b03 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - 葉華さん» コメありです！ 鬼滅書いてたの懐かしいです笑 そう言っていただけて嬉しいです🥰 新学期の準備もありますし、お互い体調には気をつけましょう。お気遣いありがとうございます！ (3月19日 6時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2024年3月9日 14時
