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*
「
「どんなことって……」
五色が少し考えて、ふと顔を上げると俺の更に後ろを見た。
「あんなこととかじゃん？」
五色が指さした先を見ると、渡さんと海の家のオッサン達と一緒に、砂を使ってなにか巨大なものをつくっている葉山が見えた。
＿＿＿何やってんだアイツ……。
海水を使って砂をかため、二段のケーキみたいな形ができている。
「……もしかしてアイツ、砂のお城つくろうとしてんの……？」
「そうかも……あ、瀬見さんと川西さん参戦」
そんなスマブラみたいなことある？
さっきまでビーチバレーを傍観していた白鳥沢のピンサーとブロックが砂遊びに加わってお城を作り始めた。
オッサンズ＆
「……」
さっき、葉山がよくやる変なことと言ってあの砂遊びを指さしたくせに五色が無言で砂遊びを見つめる。
まさか……。
「俺も行ってくる！」
「え、ガチ……？」
「あ、国見も来る？」
「え……」
＊
A side
「瀬見さぁーん！ 川西さぁーん！ Aー！」
巨大な砂のお城をつくるために大作業をしていると、不意に工くんの声が聞こえた。後ろを振り返ると、手を降って走ってくる工くんと、めちゃくちゃ嫌そうな顔をして引っ張られている国見が見える。
「お？ あんちゃん達も手伝ってくれんのかい！」
「いや、俺は」
「ハイ！！」
明らかにやりたくなさそうな国見の声を遮って工くんが返事をすると、海の家のおじさんが「がはは、そりゃ助かるなぁ！」と豪快に笑った。
「……俺やらないよ？」
「でもAはやってほしいってさ」
「えっ」
工くんからいきなり振られて、国見がジットリとした目で私を見る。
＿＿＿『葉山だって見てたじゃん？ “あの時”さ』
＿＿＿『あそこに、影山を受け入れる人なんていなかった。及川さんだって嫌いだったし、しかも俺達はトスを無視した』
＿＿＿『それだけなんだよ。葉山』
あんな別れ方をした手前、下手なことは言いにくい。
(でもなぁ……)
＿＿＿＿＿＿
Q,いつから髪を結べるようになりましたか？
A「綺麗にまとめられるようになったのは中二の秋くらい」
怜央「私が教えました」
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2024年1月12日 2時
