北一出身の白鳥沢マネージャー【2nd season】【ハイキュー】

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夜、お風呂をすませて、喉が渇いたので自販機で水を買った。ジュースも好きだけど、ジュースを飲んだあとは喉が渇くまでのスパンが短くて、いつも水やお茶で口直ししてしまうので水だけ買った方がお金を使わずに済む。


明日を勝ち残れば、残すは準決勝と決勝のみになる。改めて、すごい場所に来たんだなあと実感する。

でも、な。



＿＿＿『そこに自分の価値を付加させたいなら、これから見つけていけばいい』
＿＿＿『誰も、最初は何者でもないんだから』



誰も、最初は何者でもない。
だとしたら、私の中学時代って何だったんだろうとたまに考えてしまう。

私はあの時、何者でもなかった？
何も見つけられなかったし、何も得られなかった？
失ったと感じていたものは、元々持ってすらいなかった？


バレーボールが好き。やるには立派な理由。

先輩はそう言ってくれたけど、私(マネージャー)にできることなんて、そう多くはない。


きっと、すべての思考を放り投げてしまえば楽になれる。
そんなことは当たり前にわかっていて、大体の人があまり難しいことは考えないようにして生きている。

ただ、あんなふうに汗水流している人達を見ると、楽な生き方をすることが、恥ずかしい生き方に見えてしまうから。


影山達もちゃんと前を向いているから、私も前向きに生きないととは思っているけれど、北川第一と決別するのは、なんだか違う気がする。価値がなかったなんて、思いたくない。



＊






「もう桐生見れなさそう……」



はあ、とため息をつくと工くんがバナナ片手に「思ったより時間ないよな」と言った。インターハイ全国が始まって、早三日目。未だに桐生の試合が見れていない。

ちなみに、大会などで選手がよくバナナを食べる理由は、腹が満たされないわけでもなく重くなるわけでもないから、らしい。



「でも姿くらい見たい……。宮治さんとは会ったし」

「稲荷崎の？」

「うん。銀髪同士だったから、話しかけてもらえちゃった」

「Aってスパイカー好きだよな」

「べつに宮治のことはファンじゃないけど」



すると通りすがりの大平さんに「そういうことハッキリ言うんじゃないよ」と言われてしまった。ごめんなさい。






＿＿＿＿＿＿＿

久しぶりです。更新再開しました！
亡くなられた方のご冥福と一刻も早い復興をお祈りしています。

明日から学校だけど宿題ほとんど終わってません。

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