・ ページ50
*
「それで？ 結局、お前は何をしに来た？」
アグノムはさっきから微動だにせず何も言わないが、伝説のポケモンあろう者が何の目的もなく、ましてや自分のような人間の前に現れるはずがない。
やはり、復讐と考えるのが妥当だろうか。
「きゅうう……」
アグノムが低く唸ると、仏頂面だったその顔が険しくなった。すると、また空間が揺れ動く。
「きゃううん！」
ピンクの毛並みのポケモンがパッと姿を現した。
大昔 大地を飛び回って、人々に喜びや悲しみといった喜怒哀楽を与えたとされる感情を司る神、エムリット。
この流れでユクシーまで来るんじゃないだろうなと思っていると、エムリットがアグノムに目を向けて再び「きゅう……」と声を上げた。
アグノムはそれを聞いてサターンに目を向けると、そのままUターンしてふわふわと飛んでいく。
「……そっちは」
リッシ湖のある方向だった。
まさかついてこいと言っているのでもあるまいなとエムリットに目を向けると、エムリットは「きゃうん」と
エムリットは瞬間的に消えたのに、アグノムはその足で移動しているということは、だ。やはりあのポケモンはついてきてほしいらしい。
つくづくアグノムの考えることはわからない。わかるのは、何か伝えたいことがあるということだけ。
腕時計を見ると、日が過ぎてから十分ほどが経とうとしていた。夜の十二時をまわった時計の針を見て、サターンはそういえば、と思い出す。
……今日は、Aの二十歳の誕生日だ。
＿＿＿＿＿
こんにちは。昆布の神です。
話数が埋まったので続編いきます！
ぜひ最後までお楽しみくださいませ💠
↓↓↓
氷の火山〈2〉【サターン】【プラチナ】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2023年1月26日 20時
