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瀬見 side
体育館の前でおろおろと不安げな表情を浮かべて立ち尽くしている女子を見かけて、上履きの色を見るよりも先に『あ、一年だな』となんとなくわかった。
あの居心地悪そうな挙動不審さと、真新しい制服。あと、三年生になると一年生が妙に小さく幼く見えるので、とにかく勘ってヤツだ。
「あれ、何か用事？」
なるべく怖がられないように気をつけたつもりだが、その女子は「フグッ」と貯めていた息を詰まらせたような声にならない何かを吐き出した。
ロボットのような動きで、彼女が首だけ動かして振り向く。ストレートの黒髪と、グレーのヘアバンドが印象的な子だった。
よく見れば身長は平均的だが、猫背気味なせいで小さく見える。
というか、どこかで見たことがあるような顔をしている気がしなくもない。
その後、天童をはじめとした部員達がわらわらとやってきて、それに比例して彼女の顔は青くなっていく。もしかしたら中学生よりも遥かにデカい高校生(しかも三年生)にビビっているのかもしれない。
中学生と高校生。身長が大して変わらなかったとしても、先入観みたいなもののせいなのか、何故か高校生のほうがデカく怖く見えてしまうものだ。
「えっ、女の子！？ ていうか葉山Aちゃんじゃん！？」
「葉山……」
今思い出した。北一のマネージャーだ。一度だけだが、見たことがある。
及川や俺達が中学三年生だったあの年、北川第一は初めて女子のマネージャーをとった。大会のときに北一の試合はいつも観戦していたので彼女のことも見ていた。あの時は『へー、マネージャーとったんだ』くらいにしか思っていなかったけど。
葉山Aによると、工に連れてこられたらしい。若干声が震えているので、何か都合の悪いことを隠しているように見えなくもないが。
「じゃあ、まず監督のとこだな。推薦以外は仮入部からだし」
俺がそう言うと、葉山が「カントク……」と片言で呟いた。
「あははっ、ビビってる〜？ 大丈夫だって。初対面でいきなり怒鳴り散らかすとか、よっぽどのことがなければさすがの鍛治くんもしないし！ 賢二郎も仮入部からだったけどべつに何も言われなかったもんね？」
「え？」
天童が、たまたまそこを通りかかった白布に声をかける。偶然居合わせただけの白布が話を聞いていたわけもなく、アイツにしては珍しく腑抜けた声を出す。
「あー……はい。そうですね」
「いやぜってー聞いてなかったろ、お前」
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昆布の神(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます。こちらこそ嬉しいです🥰 頑張りますね！ (12月31日 7時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 昆布の神さん» 返信ありがとうございます🤗ちょっとした共通のことがあって嬉しいです🤭これからも楽しみに小説を読み進めていきます🫶🏻 (12月30日 23時) (レス) id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - リオンさん» コメありです。めちゃくちゃ読み込んでるというわけではないのですが、実は少し嗜んでおります……笑 (12月30日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 俺でなきゃ見逃しちゃうね。笑笑 もしかしてHUNTER×HUNTERお好きですか？😎 (12月30日 15時) (レス) @page43 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - YUKIさん» コメありです。北一メンバー了解です(たぶん過去回想みたいな感じになるかもしれません)。楽しみにお待ちください！ (12月17日 20時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2023年12月5日 22時
