北一出身の白鳥沢マネージャー【1st season】【ハイキュー】

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五月末。インターハイ予選も近いが、それ以上に学校としてとある一大イベントがある。その名も体育祭。
白鳥沢はバレーボールに限らず、スポーツ特待生を多く呼び寄せているので運動ができる子というのは多い。

私はそんなに運動が得意ではないので、べつに楽しみではない。それどころか憂鬱だ。
兄も弟も運動はできる方なのに、なぜか私だけ突然変異を起こして運動音痴になってしまったのだ。


特に苦手なのは球技で、特にドッジボールなんかはやる度に顔面にヒットする呪いにかかっているし、酷いときは一回のゲームで顔、背中、お腹にヒットした。私、何かした？



自分語りはここら辺にしておいて、白鳥沢生が体育祭を楽しみにしているのにはもう一つ理由がある。
白鳥沢は入寮率が高く、親元を離れている子が多い。体育祭は土曜日に行われるため、普段はお盆休みや年末年始にしか会えない家族と会える数少ないイベントなのだ。

うちは、確か母親と兄の北斗が来てくれると言っていた。
父は仕事で、長男は……わからない。

連絡をしても、返ってこないことのほうが多い。



＊


私がやるのは綱引きと障害物競走。

障害物競走は選択競技で、綱引きは強制参加の学年種目。
生徒は最低でも二種目参加するという決まりがあるのだ。



そして、待ちに待った体育祭当日がやってきた。
いや、別に待ってはいないけど。寧ろ永遠に来ないでほしいとさえ願っていたけど。

普段は下ろしている髪を、今日はポニテールに結んでみたのだが、たまに結ぶと妙に首がスースーして逆に心地悪い。解きたいけど、今解くと髪にクセがついてしまうので無理だ。



応援席は同じクラスで固まっているので、なんとなく工くんに目を向けると、彼はクラスメイトの男子と駄弁っていた。

工くんは二種目に加えて学級対抗の選抜リレーと部活動対抗リレーにも参加することが決まっている。大変そうだなあと思ったけれど、体を動かすことは好きなようなので、本人はそこまで苦に思っていなさそう。むしろ嬉しそうというか。


団体競技の綱引きはいいとして、私は障害物競走でさえやりたくない。



また憂鬱なのは、一重に体育祭だから、というわけでもない。





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※追記
45話がふたつになってました！
すみません！

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