𓂃 𓈒𓏸39𓏸𓈒 𓂃 ページ41
*
白布 side
「姉さん、頑張りすぎは駄目だよ?」
「ん」
比較的小柄な葉山七星も、葉山(姉)と並ぶと少しデカく見える。葉山は身長が低いってわけじゃないが、別に特段高くもない。至って平均的だ。
「……ていうか」
葉山(姉)にめちゃくちゃ話しかける葉山(弟)から目を逸らし、隣にいる太一を振り返る。
「山形さんと瀬見さんもだったけど、めっちゃ疲れた顔してんな……」
三日寝てないんかとツッコミたくなるような顔の太一。
いや、マジで徹夜漬けの顔にしか見えない。
「いや……俺、シスコンにならなくて良かったなって……」
「そういえばお前も姉いたっけ」
太一と大平さんは、確か姉がいると言っていた。
俺は男だらけの四兄弟だけど……。
太一の姉は確か今大学三年生って……。
「……あのさ、太一のお姉さんの大学、A大って言ってたよな?」
「え? そうだけど」
「それってさ……。───葉山兄妹の、北斗? さんがいる
そう。前に練習試合の相手になったのはA大のバレー部。強豪で有名で……。
太一は一瞬硬直し、視線をずらして考え込むと、不意に。
「そうじゃん」
「そうだよ何でお前が気づかないんだよ」
思わぬ接点発見だ。
ていうかなんで俺が気づいてお前が気づかないんだマジで。
「葉山兄妹が濃すぎてそっちにばかり頭が」
「それはわからなくもない」
「シスコンって言えば、瀬見さんは妹がいるって言ってたっけ」
「あの人シスコンだったら入寮しねえだろ」
いや、面倒見は良いし、妹と仲良さそうではあるけども。
だとしてもさすがにあれほど重度のシスコンは珍しい。
というかそんな姿の瀬見さんを想像すると恐怖しか感じないからやめてほしい。
「姉さん! 最後にひとつお願いが」
「なに?」
「叩いてください!!」
「しません」
「……アレほんとに姉弟? 実は血が繋がってないですとかじゃねえの?」
「白布、残念ながら顔はマジそっくりなんだ……」
「目な。目」
あんなことを俺が弟達や兄に言われたらどうだろうか。
まずは風邪を疑うな。
749人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
昆布の神(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます。こちらこそ嬉しいです🥰 頑張りますね! (12月31日 7時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 昆布の神さん» 返信ありがとうございます🤗ちょっとした共通のことがあって嬉しいです🤭これからも楽しみに小説を読み進めていきます🫶🏻 (12月30日 23時) (レス) id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - リオンさん» コメありです。めちゃくちゃ読み込んでるというわけではないのですが、実は少し嗜んでおります……笑 (12月30日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 俺でなきゃ見逃しちゃうね。笑笑 もしかしてHUNTER×HUNTERお好きですか?😎 (12月30日 15時) (レス) @page43 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - YUKIさん» コメありです。北一メンバー了解です(たぶん過去回想みたいな感じになるかもしれません)。楽しみにお待ちください! (12月17日 20時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2023年12月5日 22時