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体育館の入口にマスクとジャージ姿で佇んでいるA。
「あ、どうぞ続けててください。見に来ただけなので」
スッと手のひらを差し出すようにして練習継続を催促するA。監督に「熱は?」と訊かれると、「下がりました」と答えていた。
「姉さんに敬語使わせるって何様ですか?」
「七星」
「はい!」
たった一言で弟を抑制できる姉さん。
どうやら、最も抑制力があるのは、獅音でも純でもなく、Aだったようだ……。
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長い練習が終わり、片付けの最中、Aがひょっこりと姿を現した。
「すみません。うちの弟がご迷惑おかけしたみたいで」
「いや、べつに! それよりまだ中一なのに上手いな。
いつからやってんの?」
「三年前です。私が北一でバレー部のマネージャー始めてからすぐ」
「そこでもお前関わってるのか……」
「昔からそういう子だったんです。もうちょっと視野が広くなれば良いんですけど」
そう言うAは北斗さんのときとは一転、姉の顔をしている。
……関係ないけど、もしかしてAが髪を結ぶのが苦手だったのって、男兄弟に囲まれていたから?
「でも、名前さ、七星って、北斗さんと合わせて
「そうですかねぇ……。でも私にも悪いところあるんですよね」
Aは はぁ〜と深いため息をついてマスクの紐をいじりながら言った。
「私、話すのとか得意じゃないから、叱ったりとか無理だし。そのせいで、慌てたりすると言葉よりも先に体が出るようになって、及川さんとか七星のこと何度ひっぱたいたことか。もう数え切れないほどで……」
お姉さん。
それ、七星はめちゃくちゃ詳細に覚えてたぞ。
あれは七星がシスコン(本人否定)なだけだと思うけど。
「しかも私がこんな性格だから、それが七星にも移って、あの子昔はよく喋る子だったのに……」
「いやめっちゃ喋ってたけど?」
「えっ?」
主にAのことを。
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クラス:白鳥沢中等部1年2組
ポジション:リベロ
誕生日:8月10日
身長:159cm
好物:牛乳
最近の悩み:兄さんの追いラインウザい。
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昆布の神(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます。こちらこそ嬉しいです🥰 頑張りますね! (12月31日 7時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 昆布の神さん» 返信ありがとうございます🤗ちょっとした共通のことがあって嬉しいです🤭これからも楽しみに小説を読み進めていきます🫶🏻 (12月30日 23時) (レス) id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - リオンさん» コメありです。めちゃくちゃ読み込んでるというわけではないのですが、実は少し嗜んでおります……笑 (12月30日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 俺でなきゃ見逃しちゃうね。笑笑 もしかしてHUNTER×HUNTERお好きですか?😎 (12月30日 15時) (レス) @page43 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - YUKIさん» コメありです。北一メンバー了解です(たぶん過去回想みたいな感じになるかもしれません)。楽しみにお待ちください! (12月17日 20時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2023年12月5日 22時