北一出身の白鳥沢マネージャー【1st season】【ハイキュー】

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「はぁ〜、今年のGW(ゴールデンウィーク)ってあんまり休みって感じしないよネ〜」

「四月二十九日(昭和の日)と五月三日(憲法記念日)しか平日じゃないし、月曜と金曜でちょっと微妙だよな」

「長くないと合宿気分味わえないな」



……という、天童さんと瀬見さんの会話。
白鳥沢は寮制であり、運動部の人はほぼ全員が入寮している。
ゴールデンウィークがあると合宿を行う学校も少なくないが、うちはそもそも普段から合宿しているようなものである。
ただ、ゴールデンウィークは特別に練習時間が延ばされるだけ。



「ゴールデンウィークって言えば、賢二郎の誕生日あるよね、四日。顔面パイで良いかな？」

「やめろよ。ってか顔面パイ(そのネタ)いつまで引きずるんだよ」



白布さんが誰彼構わず仕返しを目論んでいるほど彼を怒らせた顔面パイ。果たしてそれは、どれほどの地獄絵図だったのだろう……。



＊



「ハイ。いつもの」

「さすがの天童も毎度ハイテンションは疲れるか」

「飽きた」

「Aかよ」



『【議題】賢二郎の誕プレ』と書かれたホワイトボード。

白布さんというと、入部を迷っていたときに背中を押してくれた張本人。面倒見が良いタイプかと思えば、全然そんなことはなかった。あと顔面パイへの執着が凄い。



「アイツは変なものあげると事後が面倒なので、無難に堅実にいったほうが安心だと思いますケド……」



川西さんが至極真っ当な意見を言う。
相変わらずクッションを持ったまま。



「でも無難にって言ってもさ、賢二郎ってなんか、何でも持ってそうじゃん」

「いちばん真面目なタイプだしな」

「足りないものあったら無くなる前に補充しに行きそう」

「実家 金持ちそう」

「それな」



家が金持ちそうというのは正直納得できる。
あとどうでもいいド偏見だが、名前に“二”がついてるから次男そう。



「もう割り切ったほうが良いんじゃねえの？ 確かに白布は短気だし金持ちそうだし何でも持ってそうだけど、さすがにアイツも『もう持ってるので要りません』とか言うようなタマじゃないだろ」

「甘(あめ)ぇわ英太くん。問題はそこじゃない」

「じゃあ何だよ」

「太一の誕生日は大成功した……。なのに、賢二郎の誕生日は反応微妙って……！」



そう言う天童さんに、大平さんが「まあ言いたいことはわかるけど」と苦笑した。

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