北一出身の白鳥沢マネージャー【1st season】【ハイキュー】

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「水のことですか？ べつに怒ってないです。洗い直しは困りましたけど。……もしかして、私、怒ってると思われてますか？」

「たぶんみんな思ってる」

「え……」



わりとショック。
でも、昔からそういう勘違いはよくされていたかもしれない。『何を考えているのかわかりづらい』って。



「わざとじゃないっていうのは、ちゃんとわかってますし……」

「それ後で伝えとけよ。今体育館ヤバい空気だから」

「なんか、すみません……」



こういう時に口下手な自分が悔やまれる。
口下手ってどうやったら治るのだろう。

北一の中では国見が静かなタイプだったけど、国見は口下手って感じじゃない。密かに慕っているからこそではあるだろうけど、平気で先輩をイジれるくらいにはタフだし。


確か、二年生で同じクラスになった時に……。



『去年の三年生にさー、及川徹先輩っていたじゃん！
めっちゃかっこいい人！』

『いたいた！ イケメンでさ、バレー部の〜』



そう騒いでいた女子に、国見が席から立ち上がって、


『岩泉さんのスパイクもろに食らってる及川さんの図』

『ん゛っ』


スマホで撮った、及川さんのご尊顔がお亡くなりになられた事故画を見せていたな……。

私も事故画を晒せばいいのか……？


いや無理無理無理、絶対無理。
絶対王者の事故画晒すとか、死んでも無理！



「……そういえば白布さんは、白鳥沢には何で来たんですか？ スポーツ推薦ですか？」



この白鳥沢でレギュラー、ベンチでさえ取ることはそう容易いことではない。しかも監督は常にアンテナを張り巡らせて強い選手を集めているという。



「一般入試だけど。推薦無かったから」

「そうなんですね……」



一般入試でも白鳥沢に入ることは容易くない。
ましてやここは学力も県内トップレベル。
私も勉強ほんとに頑張っ……。



「…………は？」



一般入試で、白鳥沢のレギュラー。
さすがにそれは『は？』しか出てこない。
それ程ダークホースだったのか、努力の塊か、相性が良かったか、はたまた全部か。だけど、かなりの苦労をしてきたことだけは間違いない。



「葉山、お前まだ入部届出てないのって入るか決めてないからだろ」



図星を突かれ、思わず押し黙る。
なんでこうセッターって、どの人も観察眼が鋭いのか。
……あ、そういうポジションだからか。





＿＿＿＿＿＿
一 方 そ の 頃 ……


「ゴキブリなんて新聞で叩けば一発だろう」

((若様……！！！♡))

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