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とりあえず初日の部活が終わり、更衣室でジャージから制服に着替えた。
白鳥沢の制服は白を基調としたブレザー。
中学の頃はセーラーだったから、こういうブレザーはなんだか新鮮である。
みんな、優しかったな。白鳥沢って、もっと怖いイメージがあった。ただの先入観、偏見だ。こういうの良くないなあと一人で脳内反省会中。
___『もう俺達は限界なんです』
___『正直、いない方が助かる』
___『……影山、もうお前、ベンチ下がれ』
何もしてくれなかった。
そして私も何もしなかった。
何をしたらいいのかわからなかった。
影山がどこの高校に行ったかは、知らない。
下駄箱でローファーに履き替えて、校門に向かって歩き出す。
「葉山ー!」
足を止めて振り向くと、五色君がこっちに走ってきた。
……なんだろう。やっぱり、すごく……。
___レインに似てる…………。(※飼い犬)
「一人? 葉山って実家通い?」
「寮です……」
「じゃあ一緒だ」
レイン(♂)と離れるのは不服極まりなかったけど。
「先輩は?」
「なんか」
『俺らが無理に話しかけると怖がらせるから』
『工さー、Aちゃん引っ張ってきたんデショ? まず工からお近付きになってきてよ』
「って」
「それ、パシられてるんじゃ……」
そう言ったけれど、私の声が小さかったのか、彼には聞こえていないようだった。
というか、パシらせてきたのって、絶対あの人だ。
確か、天童さんという人。
ゲス・ブロック。噂だけは聞いたことがある。勘だけで飛ぶブロック。それなのに恐ろしく得点率が高いと言う。まだ見たことはないけれど……。
「なんかごめん……。私があんなビビり散らかすから。全然まともな会話してないし」
「別に? マネージャーやってたのにあんな男苦手なの驚いたけど」
「男の子が苦手なんじゃなくて、そもそも囲まれるのが苦手っていうか……」
そこまで言って、なにか視線のようなものを感じて振り返る。
「囲まれるのが苦手っ……と」
「つまり単体で落としに行けば良いと」
「お前そんなことしたら及川から殺人サーブ食らうぞ……」
「つーかなにメモしてんだよ」
いや何そんな離れたところから観察じみたことしてるんだ。私が一番驚く。
何をしているんだ、あの人達は____。
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昆布の神(プロフ) - リオンさん» ありがとうございます。こちらこそ嬉しいです🥰 頑張りますね! (12月31日 7時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 昆布の神さん» 返信ありがとうございます🤗ちょっとした共通のことがあって嬉しいです🤭これからも楽しみに小説を読み進めていきます🫶🏻 (12月30日 23時) (レス) id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - リオンさん» コメありです。めちゃくちゃ読み込んでるというわけではないのですが、実は少し嗜んでおります……笑 (12月30日 22時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - 俺でなきゃ見逃しちゃうね。笑笑 もしかしてHUNTER×HUNTERお好きですか?😎 (12月30日 15時) (レス) @page43 id: bb474d7fe4 (このIDを非表示/違反報告)
昆布の神(プロフ) - YUKIさん» コメありです。北一メンバー了解です(たぶん過去回想みたいな感じになるかもしれません)。楽しみにお待ちください! (12月17日 20時) (レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時:2023年12月5日 22時