柱辞めたら悪女潰されてたんですけど 壱

拾肆話 ページ18

ASide



A「oh！甘露寺さん」



甘露寺「Aちゃん…」



甘露寺さんは少し気まずいのか眉を下げている。



A「そんな顔しないでください！
こっちも気まずくなるので！
それに恋の呼吸ってテンション大事らしいし！ｷﾘｯ」



甘露寺「……なんでそんな明るくいるの？」



A「平常運転ですよ？」



甘露寺「違うわ。Aちゃんは……」



言いかけて甘露寺さんは首を振った。



甘露寺「ううん、なんでもないわ…」



A「時透君も宇髄さんも甘露寺さんもなんで言いかけて辞めちゃうんですか！？」



甘露寺「まあ、いろいろ…？」



いろいろ、とは……？



A「まあいいや」




《日紫喜Aの特技》
・光速諦め




A「Evil spiritを滅殺しに行きましょ！」



甘露寺「そうね！」



任務のため、甘露寺さんはいつものテンションに戻った。

てか英語通じたんかい、この人すげえ←









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
甘露寺Side



昨日、宇髄さんが私と合同任務っていうことをAちゃんに伝えに行ったらしくて



そしたら宇髄さんが



『Aは記憶が無い』



って言ってた。




どういうことなのかなって思ったけど




記憶が無いというのは、本当の自分を見失ってるということみたいだった。




Aちゃんは元々、すごく上品でおしとやかな子だった。




『甘露寺さん。甘味所行きませんか？』




仲が良かった頃、私を甘味所に誘ってきてくれた時のAちゃんの柔らかい表情


その頃では想像もつかないほどAちゃんは



口調


立ち居振る舞い


表情




全て変わってしまった。





だけど辛かったからこそ本当の自分を見失ってるんだと私は思う



だったら思い出させないほうが楽なんじゃないかって思って



性格が変わっていることを指摘するのをやめた。




Aちゃん




またいつかあなたと




心の底から笑い合える日は来るのかな。

拾伍話→←昆布とオムライスコーナー　1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す