ピンク色した優しさの波紋 ページ38
(注意)
このお話はあくまで単独したお話になっております。
要は番外編です。
佐久間くんがちょっとした障害を持っていますが、あくまでこの回のみの設定になっております。
苦手な方はバックしてください。
ーーーー
岩本 side
1度だけ。
本当に、1度だけ。
俺ら3人に辞表を持ってきた奴がいる。
「あれ、見てやってたの？」
珍しいな、なんて声をかけると
佐「新しいの作りたくなったでやんすよ！」
ぱっと笑顔の花を咲かせる佐久間。
「そっか、なんか難そうなのによく作るなぁ(笑)」
流石だなって褒めれば、にゃはっと笑う。
数年前に辞表を俺らに持ってきたのは、そう。
紛れもなく佐久間だった。
ーー
「は？」
舘「へ？」
深「んんん？」
3人まとめて、いつもよりも落ち着いた佐久間に呼び出された後。
遠慮がちに差し出されたのは、
ちょっと真ん中よりもズレた位置に書かれた『辞表』の文字。
佐「…やめようと、思って」
ぽかんとする俺たちを他所に、
佐久間はまるで治療中かってくらい真剣な顔をしてて、あぁ本気なんだな、なんて冷静に思った。
「…なんで？、」
佐「向いてないんっすよ、やっぱり」
不安を掛けたくないのか、俺らの表情に自分の心が動かされるのが怖いのか。
普段より何倍も下手な笑顔でそう言った。
「…そういうのいいから、本音は？」
向いてない、何てものが本音な訳が無い。
俺たちは医学部だったり看護学生だった頃から何度もお互いを励ましあってここまで来た。
向いてないと言ったら必ずそんな事ないと、鼓舞してここまでやってきた訳で。
今更そんな理由で、じゃあ仕方ないねなんて辞めさせる訳ないこと位本人が分かってるはず。
深「え、ちょっと待って本気？」
佐「はい」
深「待って待って、辞めるって？え？なんで？」
「いや今俺が聞いただろ」
深「え、てかなんで佐久間は辞めるわけ？」
完全にパニクってるふっかと、
舘「…」
言葉を発さない舘さん。
佐「…俺、」
佐「━━━━━って、診断されて」
発せられた言葉は、
俺らの知らない、佐久間の弱さだった。
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あやめ - リクエストに答えてくださりありがとうございました！もう山下先生がかっこ良すぎて頭抱えてます笑いつかどこかでしょっぴーと山下先生が再会できますように。と心の中で願っています！ (2020年6月18日 18時) (
レス) id: 0480311a05 (このIDを非表示/違反報告)
ひーさん。 - いつもサブタイトルのセンスの良さに感激してます。すごく切ないのにあたたかくて、小説だと思えないほど感情が動かされます。折り紙の話はすごく勉強になりました。最近fulfillが更新されていなかったので見つけた瞬間大歓喜でした笑。次の更新も待ってます！ (2020年6月12日 10時) (レス) id: c79ef550b7 (このIDを非表示/違反報告)
のの - fulfill更新されてて嬉しいです！また、hopeがひと段落ついたら大きくなった主人公ちゃんも見たいです！ (2020年6月12日 1時) (レス) id: 4dd166471f (このIDを非表示/違反報告)
かずよ(プロフ) - さっくんの折り紙はそんな理由からだったのですね。hopeからの繋がり、ちょっと切なく、でもさっくんのような温かさを感じるお話しですね。 (2020年6月12日 0時) (レス) id: 2374a82ec8 (このIDを非表示/違反報告)
ひーちゃん - hopeのお話大好きで毎日更新楽しみにしていました。こちらの番外編を見つけた時はやったー！！って喜んじゃいました(笑)マルさんが作る小説と出会えてよかったです！ (2020年6月7日 22時) (レス) id: 3dd81906cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マル_
| 作成日時：2020年5月15日 8時
