【MHA】不香の華 (ページ4)

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「わ！なに！？何も見えん！」

「吹雪！？」

暴風に圧倒され身動きが取れない僕ら。
瀬呂くんのテープや上鳴くんの電気すら防がれてしまう。

「…下がってろ！」

同窓会？にはいなかった轟くんが事件に駆けつけ、
僕らの前にかばう様に立った。

轟くんは吹雪ごと凍らせると炎で溶かして道を開けた。僕らはそれに続く様に走って人命救助を行ったり、ヴィランの捜索を始めた。

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「デクぅ！そっちなんかあったか！」

轟くん同様、同窓会には来てなかったかっちゃんが僕のいる方に状況確認に来た。

「まだ誰もいないけど、さっきからどんどん空気が冷たくなってる気がする」

「ッチ、発生源はそっちか。
行くぞデク！」

かっちゃんは両手爆発させながら発生源らしい方へ飛んでいく。
が、その爆発は数秒後掻き消されることになった。

「かっちゃん大丈夫！？」

「…クソ、爆破が…できねぇ。」

多分冷え続けている冷気でニトロが分泌されないのかもしれない。

「僕、行くから、もしあれだったら他の人を…」

「わぁっとるわボケ！はよ行けや！」

かっちゃんに押される様に前に出ると、
僕は霧の中に走って行った。

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「寒いな…」

冷気が僕の周りを囲い、コスチューム越しでも寒さが伝わってくる。

まるで轟くんみたいだ。

なんてことを思いながら、先に進むと、
後ろから轟くんがやってきた。

「緑谷、ヴィランいたか？」

「いや、まだ見つかってないよ。」

「ったく、嫌な個性だ。
あの爆豪が全く戦えない。」

「うわっ！？」

轟くんと並んで辺りを見渡していると突然、
巨大な雪でできた怪物が現れた。

「…邪魔だ。」

「ネージュ、一発じゃないか。」

轟くんの炎で一掃されてしまったそれの背後から
人影が写る。

「誰だ！」

「久しぶりの再会だろ、先に帰ってるよ、ネージュ。お前も長居はするなよ。
黒霧帰ろう。」

ひとりだけがその場に残り、
僕らはその人影を目で捉えた。

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「…A」

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僕の隣にいた轟くんは
纏っていた炎が消え、驚いた表情で目を見開いていた。

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そこには僕らのかつての仲間が立っていた。