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「Aちゃんは一人暮らし？」
クソ髪がAに聞く。
Aは一瞬困ったように笑うと、何回か首をかしげる素振りをし、
「あと2週間は一人暮らしかな？」
って自分で言って頷いた。
俺はつられるように、口角を上げると、
Aの白くて細ぇ腕を掴み、首をこっちに向けた。
「じゃ、一緒に住むか」
「その2週間？」
「おう」
「…いいの？」
本当に敵なのか、そう疑いたくなるくらい、
ポーカーフェースだけど嬉しそうな表情を浮かべる。
「大丈夫なん？」
「何も問題ねえだろ」
必要なもんは後で買いに行けばいいしな、と
付け足して、また麦茶に口をつけた。
クソ髪もアホ面もしょうゆ顔も
Aが敵やってるっつーこともわかったうえで、
こうやって何も言わない。
それは多分こいつらなりの思いやりってやつだと思う。
「爆豪、これは俺からのお願いだけど、
2人で外で歩くなよ、絶対に」
「わかっとーわ」
「Aちゃんは個性の使用も禁止だからな」
「うん」
「必要なもんは俺が買いに行ってやるから、
爆豪1人ならいいけど、Aちゃんは基本家から出ないでほしい」
「おー」
クソ髪は俺とAの肩を掴むと、
交互に顔を見て、真剣にそう言ってきた。
「お前はヒーローだ。
Aちゃんは初冠雪連続破壊事件の敵と同じ個性だろ？
2人には危険な目にあって欲しくない」
俺はため息をひとつつくと、
Aの肩を抱き寄せた。
「ああ、こいつは2週間軟禁だからな。」
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作者名：ほわいてぃべてぃ。(明織) | 作成日時：2017年4月30日 21時
