羽が5枚 ページ6
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皆が騒ぐ中、一人羽宮に近づく人物がいた。
「お前が羽宮か。」
『…円堂守、さん。』
「お、知っててくれてるのか。嬉しいな!」
ニカッと屈託のない笑顔を見せる円堂。
だがしかし、羽宮はずっと氷のような無表情を貫いている。
「改めて、俺は円堂守。これからよろしくな!」
『丁重にお断りさせていただきます。』
「即答!?」
握手を求めるために手を出した円堂に対し、羽宮は瞬時に一歩下がり、丁寧な礼をしてみせた。
この光景に監督の話が本当だったことを改めて理解するイナズマジャパンのメンバー。
「え、日本代表だぞ!日本代表!お前なんでその座を蹴るんだよ!?」
『あなた方に話す義務はありません。』
「つ、冷たい子でゴス…。」
『聞こえていますが。』
「ゴスッ!?」
頑なにイナズマジャパンへの勧誘を拒む羽宮にとうとうイライラゲージが貯まった者が二人。
「だからそんな奴ほっとけよ。」
「ハッ!同感だ。本人がそんなに自分のサッカー技術に自信がないなら、大人しく帰ってもらおーぜ。」
「灰崎!」
「ヒロト!」
相手を気づつけるような言葉を使う灰崎とヒロト。
注意を入れられるも、反省したそぶりを一切しない。
そんな時、ずっと黙って事態を見ていた鬼道が羽宮に問いかけた。
「…羽宮、と言ったな。」
「鬼道?」
『はい、そうですが。』
「…そうか。」
一人腕を組み、納得したように頷く鬼道。
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作者名:サマー・ルナ | 作成日時:2020年5月17日 16時