天使が心の底から微笑むには (ページ5)

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羽が4枚ページ5

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「だーーッ！！見つからねーーッ！」

羽宮を見つけることが出来ず、数十分後には合宿場のミーティングルームに戻ってきた選手達。

「これだけ探して誰も影一つさえ見つけられないなんてな。」
「羽宮はかくれんぼが得意なんだな！」
「多分違うぞ、円堂…。」
「明日人も、そうか！みたいな顔をするな。」

さらに羽宮の考察を広げる選手達。

「だいたいよ、拒否し続ける理由って何だよ。」
「確かに、日本代表に選ばれることはとても名誉な事でもあるからね。」
「そんな奴、もういいだろうが。諦めようぜ。」
「け、けど監督の指示ですし。」

一部のメンバーのイライラゲージが順調(？)に貯まっている時、ミーティングルームの扉が開いた。

「あ、西蔭おかえりー。」
「どうだ西蔭。羽宮Aは見つかったか？」

西蔭はチームメイトからの問いかけに答えることなく自分の後ろを見やった。

「いつまで俺の後ろにいるんだ、羽宮。」
「「「「「「！？」」」」」」

西蔭の言葉に反応して一人の少女が顔を出す。

『…どうも。』

無表情にメンバーを見る少女。
西蔭の後ろから出てきた体つきは、日本代表発表の場で見た映像のシルエットとそっくりだった。

「え、え～！！？」
「…どこで見つけたんだ、西蔭。」
「合宿場の裏の林の手前にいた。」
「え！そんな所にいたの！？」

騒ぐメンバーの大きな声にほんの一瞬、少しだけ眉間にシワを寄せる羽宮に、誰一人として気づく者はいなかった。

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