【ジョジョの奇妙な冒険】拾われた女装少年【男主】 (ページ9)

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七話ページ9

主人公視点です

「じゃあ、僕はミスタさんと同い年ですね」

ブチャラティ以外の全員の視線が一気に突き刺さった。
特にナランチャからの視線が痛い。

「えっ…えっ！？A18かよ！？なんだよォォ…俺より年上かよォォ…」

何とも言えない表情で呻くナランチャに、ちょっと申し訳ない気持ちになる。
でも、こればっかりはどうしようもない。僕は悪くないぞ。

「マジかよ…なら、さん付けしなくていいぜ。年下のジョルノだって俺のこと呼び捨てだしな」

ミスタがちょっと困惑しながら言う。
そんなに意外かちくしょう。悪かったな。

「…ありがとう」

複雑な心境でお礼を言う。
でも、フーゴくんまで年下なんでちょっと意外だった。
なんとなく大人っぽさというか、色気に近いものを感じる。
なんなんだろう、これが男としての敗北か。

「Aさんはイタリアーノとジャポネーゼのハーフでしたか。なら僕と一緒ですね」

ジョルノくんが優しい目で口を開く。
なんだろう、彼も最年少と言いながら結構大人っぽいと思う。
なんだここは。いるだけで屈辱的だ。

「そうなんだ！一緒の人、初めて会った！仲良くしてね」

でも、なんだろう。屈辱、というのは冗談だが初対面の人間だらけなのにこんなに安心できるなんて。
やっぱり、ブチャラティの仲間はみんないい人なんだな、そう思った。

「……」

無言でじっと見つめてくるのはアバッキオさんだ。
きっと悪い人じゃないんだ、きっとそうだ。

「…あの……？」

「……」

声をかけても何も言わない。
もしかして、何か気に障るようなことを言ってしまったか、してしまったか。

「アバッキオさん…？」

「アバッキオでいい。だいたいここの奴らはみんな呼び捨てだからな。さんづけはむず痒いんだよ」

やっぱり、いい人なんだ。
なんでかちょっと恥ずかしくなる。
顔に熱が集まる感覚で更に恥ずかしさが込み上げる。

「じゃあ、ジョルノくんもフーゴくんも…呼び捨てにしちゃってもいい？」

そう言うとジョルノは優しくはい、と頷きフーゴはまあ貴方の方が年上ですからね、と少し恥ずかしそうに言った。

「えっと…それじゃあ改めてこれからよろしくお願いします、ブチャラティ、アバッキオ、ミスタ、ナランチャ、フーゴ、ジョルノ」

全員の顔と名前を確認するように言い、最後に自分に出来る限りの笑顔を見せた。
心なしか、みんな優しそうな顔になっていた気がする。