【ジョジョの奇妙な冒険】拾われた女装少年【男主】 (ページ1)

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プロローグ（ブチャラティ視点）ページ1

それは街の見回りをしている時だった。
特に変わったこともなく、日も落ちてきたためそろそろ帰ろうと歩いていた。

ふと目をやった路地裏で、ひとりの少女が男三人に囲まれていた。

するとその少女は腕を掴まれ壁に押さえつけられた。
まずい、と思って助けに向かおうとした時、少女が口を開いた。

「オニイサンたち、恥ずかしくないわけ？三人がかりなんてさぁ。」

それに腹を立てた男はさらに腕に力を込めて言った。

「ネエちゃんよぉ、俺たちは別に喧嘩したいわけじゃあねェんだぜェ。かわいい女の子とお友達になりてェだけなんだよ。」

それを聞いた少女はくっく、と喉を鳴らし笑い始めた。
助けなければ、という気持ちはいつの間にか薄れもう少し様子を見ようと思っていた。

「それならさ、他当たってよ。男と女の区別もつかないなんて、呆れちゃうなぁ。」

そう言って男の手に触れた。
触れられた男はガクン、と膝から地面に崩れ落ちた。
男三人は何が起きたか理解できず、少女に殴り掛かった。

「調子に乗りやがって！何をしやがった！？」

しかし殴り掛かった男も少女に触れられた瞬間に地面に崩れ落ちる。
そして少女が一言、冷たく言い放った。

「テメェらみたいな奴がいるから…この街は…」

抵抗できない男三人の頭を踏みつけたり、蹴とばしたり。
まるで親の仇のように執拗にいたぶり続ける。

男たちはわけもわからずただただやられるしかなかった。
しかしブチャラティには、しっかりと見えていた。
少女の後ろにいるスタンドが。

「そこまでにしておけ」

生気のない目で男たちを蹴り続ける少女に声をかけた。

「誰？お兄さんに恨みはないから、そのまま立ち去ってくれれば何もしないけど」

邪魔されたことに対する怒りを露わにし、こちらを睨み付ける。
白いブラウスに水色のスカート、肩までのブロンドヘア。とても綺麗な少女だがどこか違和感を覚えた。

「最初はナンパに遭っている可哀想な女の子だと思って助けてやろうと思ったんだがな。
　どうもただそれだけじゃないらしい。君の能力を見た以上放っておくわけにもいかない」

それを聞いた少女の表情が変わった。
まさか自分のスタンドが見えているとは思っていなかったのだろう。

「一緒に来てもらう」

抵抗されるだろうと思ったので、いつでも自分のスタンドを出せるよう準備をしていた。
しかし少女の答えは以外なもので、いいよ、とすんなり答えた。

なんだこれ……すいません