ブリュレ (ページ2)

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#２しあわせページ2

そんなこんなで無事、自分たちの出番を終わらせて楽屋へ戻ると彼氏のヒロさんからメッセージが入っていた。

" おつかれ。おもろかったわ "

思わず緩む頬を抑えて電話をかける。

「あ、もしもしヒロさん？」

『おー、おつかれ』

「今日ありがとうねー嬉しいわ！」

『よかった。今日は？うちくる？』

「え、いいん？行こかな！」

そんなやり取りをして電話を切る。

「ほんま仲ええな～羨ましいわ」

電話を聞いてたのか樋口がニヤニヤしながらそう言う。

「そんな事ないて～！…って言いたいけどほんま、ごめん、あかん、ニヤニヤしてまう…」

「こいつ～！マジでかわいいやつ！」

樋口は相方であるより前に友達であったからこういう話で盛り上がることの方が多い。

たぶんうるさい思われてんねやろけど。

「も～…ほんと(笑)今日はあと2ステやったら帰れるから！ニヤニヤせんとがんばろ！」

「ほんまやね、気ぃ引き締めるわ(笑)」

夕方

ステージを全て終えて、彼の家へ帰る。

「ただいま～」

玄関で靴を脱いでいると、リビングからひょこっと彼が顔を出す。

「あ！おかえり」

靴を脱ぎ終えて、部屋へ上がると彼は両手を広げて「おいで～」と甘やかしてくれる。

夕ご飯を作ってたのだろう、エプロンをしている姿と私を赤子のように抱きしめるその仕草が相まって少し母親っぽいところもある。

でも、背が高くて顔も申し分なし、料理も得意でオシャレで年上で余裕があって…
私には申し訳ないほどの彼だ。

「よし、もうすぐご飯できるから、食べよ」

「うん！」

優しく微笑んで頭を撫でると「ほら、手洗ってきいや」と促す。