梟谷10番、次期エース【男主】

20話 ページ21

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それからの試合の展開は手に汗握るものだった。

白鳥沢もうち(梟谷)もところどころ違う部分はあるものの戦術はかなり似ている。

繋いで繋いでその先のエースに託す。
きっと自分たちが繋いだボールはエースが決めてくれる。
それは今みたいなどちらも一歩も譲らない厳しい戦いほど色濃く見られる。

…とは言ってもSだったり、MBだったりのプレースタイルは違う気がする。

相手のセッターの白布さんはかなり慎重派のように見える。
余裕が生まれるまでかなりの本数をエース(ウシワカ)に集める。

それに対し赤葦さんはエース(木兎さん)に一定数上げることには変わりないけど結構冒険心とか挑戦心がある。
そこは本人に自覚があるのか分からないんだけど。

MBは3年の二人を比較してみるともう一目でわかる。

白鳥沢の5番の人は天才的な直感＿ゲスブロックで完全にキルブロックを狙ってくるのに対し、鷲尾さんは基本的にリードブロックでいけると思ったら確実に仕留める。

個で戦えば確実に白鳥沢に軍配が上がる。
でも梟谷は個で戦いながらもチームでも戦うから今もすごくいい試合をする。

19対17

白鳥沢一歩有利で迎えた1セット目終盤。

赤葦さんがトスを上げた先には木葉さん。

ドンッッ


崩れた。


足を踏んだ。

相手のブロッカーの人の足を踏んで木葉さんが崩れた。

ボールは相手コートに落ちた。

たしか、落ちたはず。

木葉さんが自力で立ち上がれずに赤葦さんと猿杙さんの肩を借りて立ち上がる。

監督がタイムアウトを取る。

映画のワンシーンみたいに感じる。

今起きたことに頭が追いつかない。

木葉さんが、こっちに来る。


「っ空付、頼む。」


ああ、そうだ。

俺が、次に繋がなくてはいけない。

俺が、木葉さんに繋がなくてはいけない。


『信じて、待っててください。』


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前回の続きです。

リベロの小見さんはどれも3以上の超優秀オールラウンダーかつ、スタミナが5のめちゃくちゃ有能な選手です。

リベロは試合に出れる時間が他のポジションの人たちとは違い、限られているにもかかわらずスタミナが5ということは試合終盤になってもバテバテにならない＝活躍してくれる！ということだと思うのでそういう意味でも梟谷ってレシーブ優秀なんじゃないかな？と思いました。

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