デート ページ49
ナイトをトリマーさんに預けてから目的地までやって来た。カンカン帽と丸い伊達メガネと日傘挿してのがエルと手を繋いで歩く。この地が舞台のアニメもあるから念の為
『やっぱ平日は人少なくていいわ〜』
「休日はすごい?」
『うん、この後行く神社は休日行けない』
「そんなにかw」
『絶対バレるやつ』
「あーww」
下駄をカランコロンならしなが歩いて辿り着いたお目当ての神社
「おぉ…すっごい…」
『風車の時期は初だけど…やっぱ凄い…』
「圧巻だね…」
『なんかのMVにありそう…』
「爽やかな曲のMVか…」
『…いっちーが白いワイシャツに黒いジーパンで両手広げて風浴びながら』
「ぽいわ〜…」
『夏は風鈴がいっぱいで、風が吹くと一斉にチリンチリンなり始めて素敵なのよ』
「風鈴か〜」
『…MV誰かな』
「ん〜…あえての濱野で、出だしは風鈴の音と濱野の声だけ」
目を閉じて彼の思い描いたMVを想像してみる。チリンっと鳴る風鈴の音色と、濱野君のチューバのような低音が重なる…そこにのがエルの濱野君より少し高い声を混ぜたらどうだろう
『あ、いい。絶対カッコいい』
「…やっぱダメ、濱野がカッコよくなりすぎる」
『え、いいじゃんwwのがエルと濱野君が一緒にハモって…絶対いい』
「あれ待って、俺も入ってるの?w」
『うん、とりあえず…風鈴の音色をBGMに歌ってる濱野君後ろに、のがエルがいて。濱野君にあってたピントがのがエルが歌い始めるとピントがそっちに映って…のがエルふっと風鈴の短冊に触れて…そこからメロが入るって所まで想像した。衣装は浴衣か和風な感じの服もしくは白いシャツにロングカーディガンで…濱野君は紺とか青の濃い系で、のがエルは淡いブルーか緑。あ、爽やかカッコいい。でも曲はない』
「ぶふっwwww」
『絶対似合うじゃん』
「濱野が紺とか青は分かるけど…俺が淡いブルー?緑?俺がアーサー君とか榎木君のジャージ着ても似合わないと思うけどw…緑は白井さんじゃね?ww」
『いや…ベリーちゃんによりもっと爽やかな…あ、QUELLの衣装に入ってる青みたいな。緑はむしろ深緑』
「色の濃淡が両極端だけど想像は出来たw」
『絶対爽やかでカッコいいMVになるよ』
「…俺もいるならいいや」
ボソッっと聞こえた彼の声に見上げると一瞬目が合って、フイっと逸らされる
『ん?』
「…なんでもない」
隠そうとした彼に腑に落ちないけど、言いたくないなら無理に聞き出すのは…と視線を逸らした。双子なら言わずともだいたい分かったけど、他者は違う
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作者名:福招猫 | 作成日時:2021年6月8日 7時