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秘密 ページ21

業者さんが運び入れてくれたばっかのソファーに寝かし、着てた上着をかける
「あれ、Aは?」
「箱の中で倒れた収納ケースから出てた包丁見て、過呼吸起こしちゃって。呼吸落ち着いたけど疲れちゃったみたいで寝ちゃった」
休養中も眠りが浅かったみたいで目の下に残る隈をそっと撫でる。せめてこの時間だけはちゃんと寝れたらいいな…
「…野上さ、」
「んー?」
「…いや、いい」
Aちゃんが開けた箱の中身を食器棚に仕舞って、包丁はケースに戻す。料理好きだから捨てられないっていってたけど、俺の目の届かないとこで過呼吸起こして苦しんでるのは嫌だな、っと思う反面…Aちゃんの作る料理は美味しかったし、彼女が料理してるのを見るの好きだったからまた食べたいし見たいとも思う。でも無理させるわけにいかないから言わない。だって…自惚れじゃないけど、Aちゃんは多分俺が一言「食べたい」って言ったら無理してもやっちゃう。そーいう、サプライズが大好きで、人を喜ばせるためならどんな無理も背負い込んじゃう子。そう言うとこも好きだけど、やっぱり心配な訳で


箱から出した服と一緒に、昨日帰りにショップで見つけてAちゃんに似合いそうだと思って買った、和服みたいなデザインのモノクロな羽織をクローゼットに掛ける。和装が似合ってた彼女には絶対似合うだろうな…

クローゼットを閉めて振り向くとナイトがお座りしてこちらを見てた

「Aちゃんが気が付くまで秘密ね」









元々そんなに多くなかった荷物はあっという間に片付いて、小さな防音室も前と同じようにAちゃんの部屋に設置された
「こんな早く終わると思わなかったな」
「ね、まだお昼前だもん」
「濱野さ、Aちゃんに飯作ってくれない?また過呼吸起こしたら困るけど…俺は料理出来ないし」
「いいよ、野上の分も作ろうか。八代は?」
「俺この後仕事でカフェ行くから。A起きたら、叔母さん達に新しい住所教えとく様に言って」
「はいよ〜」
拓ちゃんが帰って、料理する濱野と眠るAちゃんと3人。彼女の眠るソファーの肘置きに腰掛け、足元に来たナイト撫でる
「あー…ナイトもふもふ可愛い」
「俺野上と付き合い長いけど、そんなにデレデレしてんの初めてみた」
「動物全般好きだけど、猫はアレルギーあるし。犬好きだもん。ねころびで猫とじゃれてるお前と変わんないでしょ」
「まぁ確かに」
わしゃわしゃっと撫でるとナイトが尻尾を振る。本当に可愛いなぁ…

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作者名:福招猫 | 作成日時:2021年6月8日 7時

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