季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第参話

第佰拾弐話 ページ32

『⁉』


貴方は驚く、驚かないはずがない

兄蜘蛛→嘉仁(よしひと)「苗字だっけ…？それは覚えてないけど、
俺の名前は"嘉仁(よしひと)"って云う名前だった気がする。
だからね隊員さん。

喉が治ったら、俺の名前…読んでね？」


本当に子供のような仔
可愛らしく愛おしく、そして悲しい子


『…』


目で語るしかない現在の貴方
ただ、云える事は…、単純に彼を護りたい。それだけだった


……


あれから2〜3週間経った
その間に色々あった…

先に特訓をした伊之助と炭治郎の疲れ切った顔
そしてその2週間後にも参加
結果は予想通りの顔…


『…、(私も頑張らなきゃ…)』


不安と云う名の文字が貴方から出たのは気のせいでない


…


『遅れてすみません。よろしくお願いします』
アオイ「いえ、喉が治ってよかったです。
では、ハルミさんに説明します。まずあちら…」


そう云いその方向へ見る


炭治郎「いだだだだッ…ウ！」


明らかに「痛い」と云う文字を出す炭治郎だが、頑張って我慢する


アオイ「寝たきりで硬くなった体を、あの子達が今やっている様に、
ほぐさなければいけません。
次にあちら…、反射訓練です」

今度はそちらに方向を向く
伊之助は濡れていた


『…あの、なぜ濡れているのですか？』
アオイ「湯呑みの中には、薬湯が入ってます。
お互いに薬湯を掛け合うのですが…、」

伊之助は「もう1回だ！」と云い再びやるが、


バシャッ‼


伊之助「……」

アオイ「…と云う感じです」
『なるほど、』

アオイ「最後は全身訓練。端的に云えば鬼ごっこです。
私(わたくし)とカナヲがお相手です。では早速まずは体を解しましょう」
『は、はい…』


そこからは地獄だった


「「「ふん‼‼」」」
『イ"ッ‼』


背を反る運動
背中と腹の筋肉がとにかく痛い


『ィアッ‼』


開脚…しかも平行に開くこと自体がすごいが
後ろを押されたり、更に開かせようとする

ただただ痛い

その後も色々やった


これだけは云える、地獄だったと…


次は反射訓練だった

基本ずっと寝たきりになれば反射神経も落ちてしまう
だが、貴方は違った


アオイ「ッ」
『…』


見事に相手の取った湯呑みを防ぎつつ、自分の湯呑みをとる
しかしそれも塞がれるという繰り返し


『ッ‼(取った)』


そう思った。本来なら相手に薬湯をかけるのだが、、


『あ、えっと。これ、かけるの？』
アオイ「え、ぁ…はい」


出来ないという顔をする貴方だった

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