季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第参話

第玖拾玖話 ページ19

『どうして、どうしてそんな顔をするのですかっ…？』

兄蜘蛛「何でだろうね…、解らないや。
家族(・・)の為にやらないといけないけどな…、」


しかし、その言葉は何処か震えていた


『…、家族って…、貴方はあの人達と家族なのです？』
兄蜘蛛「人…か。人じゃないのに…、君はそんな言葉を使ってくれるんだ」


そして乾いた笑いをする…、とても「哀しい」顔で


『無理しなくていいですよ。無理に…、家族と云う言葉を使わないで…、』


兄蜘蛛「え、」

兄蜘蛛はこちらを向く
「なぜ、そんな事を云うの…？」そう聞くかのような哀しい顔で


『震えてる…。貴方はその言葉を使うと「哀しみ」の文字が見えます。
もう、、』


そう云うと、兄蜘蛛から泪が流れる


兄蜘蛛「ッ、そんな、そんな優しい言葉を云わないくれッ…。
じゃないと、殺せなくなるよ…。苦しくなるだけじゃんか…」


そういい、その場に座り込んでしまう


『もう、やめましょう…、だから…』
兄蜘蛛「だからって‼‼やめられないんだッッッ…、
やらないと、いけないんだッッッ…



ごめんねッ…、


」

『ぇ、』


直後、毱が投げられてくる


『クッ!』


掠っただけなのに、肩から血が滲み出る
羽織物が一瞬にして赤くなった…


兄蜘蛛「…、背後にお気をつけ…、」
『え…、』


後ろから何かの音


振り返る暇なんてない、だから右側に飛んだ貴方
すると先ほどまでいた処から毱が通る

糸で操っているのだ


兄蜘蛛「ッ…、そんな顔で、俺を見ないでくれッ…。
はぁ…!!」
『!!クッ!』


右手を地面に置き、両足で急いで避ける
そして投げられた場所には穴ができる

威力が違う


『やめて!おねがい!!もうこんな事はしないで!!
貴方と戦いたくなんk…!』
兄蜘蛛「それでも戦え!!殺すんだろ!鬼を!俺をッ!
だったら…


目の前にいる俺(敵)に集中しろっ!!」


自ら自分を敵と呼ぶ。そして泪を出しながら戦う彼…
その泪は…、1番見たくなかった貴方。
そして


『…』


刃を鞘の中に戻した

兄蜘蛛「!!刀を出せ…、出さないと殺すぞ!!」
『…いいよ。私は避けるだけ』

兄蜘蛛「ッッ、はぁあッッ!!」


そしてまた投げられる…。貴方はまた避ける
それを何度も繰り返す
何度も掠ったりする


『ッッ…、』


服が破れる
何より…、腹から血が出てきたのだ


『グゥ…ハァッ、ハァッ…、』


苦しみと痛みが感じるのだった…、


兄蜘蛛「どうして…どうしてッッ!」

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