季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第参話

第捌拾陸話 ページ5

時々休んだりなどもして、貴方達は那田蜘蛛山へと着く

怪しい気配…、やはり夜な為鬼も出る
慎重に行こうと思ったが…


善逸「待ってくれ！ちょっと待ってくれないか！」


と云い出す善逸

炭治郎「善逸、どうしたんだ？」
善逸「怖いんだぁッッ!!目的地が近づいてきてとても怖いッ！」


と少々泣き出す善逸

先程のかっこ善い顔であんな事を云う善逸を思い出すと
何処か笑えてくるが…そんな冗談は今は通じない

やはり気配がするのだ…

3人がどうこう話すている間、貴方は少しだけ先に進む


『鬼…、(壱匹だけじゃない…、無数になる。数えきれないッ…)』


彼方此方に「鬼」と云う文字が見える
だが、弱々しい感じの文字もあった…
正直、解らない…、本当にこんなにいるのか…

そう思っていると


「助けて」


『ッ!!人だ…、炭治郎ッ！人がいるッ！』


と3人に伝えるとすぐさま走っていく

そこには地面に倒れている隊員を見つけると同時に近づく

『大丈夫ですかッ？』
隊員「た、すけてッ…、頼むッ」
『治療をしますので、踏ん張ってくださいッ!』
そう云い背嚢を下ろした直後だった…

隊員「あッ！あ"あッ！」
『ぇ…』

宙に浮く隊員、それも一瞬で…
その光景のせいもあり、頭の回転が遅れ理解が追いつかない


隊員「あぁッ！繋がっていた(・・・・・・)ッ、俺にもッ！
助けてくれぇえええええええ！」


それを最後に、隊員の文字は消えた…


『ぁぁッ、ああッ!!』


あまりの悲劇に口を塞ぐ貴方
そして眼からはほんの少し泪も出ていた

目の前にいたのに助けられなかったと云う後悔…

それが体全体に染みる
罪悪感しかない…、

そう思っていると炭治郎は「俺は行く」と云った
炭治郎も怖いはずなのに、それでも立ち向かう姿勢を見た貴方は
『こんな所で泣いてる暇なんてない』と思い、泪を拭く


『私も行く。もう…、あんな事にならない為に。助けに行くわ！』


と背嚢を背負い直して貴方は云う
すると伊之助は炭治郎を少し飛ばす


伊之助「俺が先に行く。
お前らはガクガク震えてながら後ろをついてきな。
腹が減るぜ…」

炭治郎「伊之助…」『伊之助君、』


そして震える善逸は小さな声で「腕が鳴るだろ？…」と突っ込む


伊之助「ハッハァ!しゃあッ!行くぞハルミ」
『だから…、って云えてる…。私の名前、』


と言いながら3人は走って行った

その様子を善逸はただ見る事しか出来なかった


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