季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第参話

第佰参話 ページ23

炭治郎は体の痛みであまり動けず
少ししか動けていない。


累「血鬼術＿＿＿＿＿殺目篭(あやめかご)」


『炭ッ治郎…ぉ!!』


出した声はかすれている…、炭治郎にも聞こえるよしもない
ただ、その風景を見ることしかできない貴方
痛みと後悔が伝わる

そして炭治郎は斬られてしまう…


そんな時だった…


誰かが炭治郎を助けた
ほんの一瞬で…、とてつもなく速さ、

その人物は…


『…、(もしかしてッ…、柱ッ？)』


そう考える貴方


？「全集中 水の呼吸 "拾壱ノ型"＿＿＿＿＿凪…、」


拾壱ノ型…、それはない型である
そして累の糸は彼に触れる以前にばらける

今、貴方が縛られている糸が、いとも簡単に壊れてるのをみて
思わず目が開く


累「そんなはずはないッッ!!もう壱度!!…」


そして累の頭が地面に落ちた…


累「…ぇ？」


累自身もわからない、自分に何が起こったのか…、そう問うような声
顔が落ちてなお、身体は動く。その方向は炭治郎へだった…


でも、


『…、(文字が見えないのに…、なぜこうも心が痛いッ…？)』


完全に見えないわけではない、まだほんの少しだけ見える
しかし、その文字は読めるほど浮かんでおらず、どんどん消える
ただ、云える事は、


累は…、彼はきっと寂しかった…


(『鬼は群れない。でも、群れる理由がある
それが累の想いを満たすために…、作られたんだろうか…、』)

鬼は憎い者
滅ぶべき者

そして


可哀想な者


だからこそ、殺らねばならない
鬼舞辻無惨を…、殺さないといけない

その思いは改めて思わされた。


そして糸が切れて、地面に倒れる貴方


『グゥッ、ゴホッゴホッ…ッ!!』


喉に酸素が周る。勢いよく吸い、そして吐く
これの繰り返しをする貴方


『ッ…、(炭治郎、禰豆子ッちゃん…、)』


そう考える貴方は炭治郎達に眼を向ける
その風景は、炭治郎が累の服を握っていた


(『あぁ、炭治郎…、貴方は、優しすぎる…ッ
その優しさが、罪になってしまうほど…、

……でも、私も云えないッかな、』)


と、数十分前の自分を思い出す貴方
そして、身体を動かす
ゆっくりと立ち上がると

刀同士が掠り合う音がした


『!…、また…だ、ッ(彼女は…、柱だ、)』


文字が表す…、その女性もまた柱であった


？「あらあら、冨岡さん…。何故鬼を庇うのです？
鬼とは仲良く出来ないって言ったのに、」
？→冨岡「…、」

？「はぁ、そんなんだからみんなに嫌われるんですよ？」

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