化学で世界を救う少女【Dr.STONE】

3…科学の武器 ページ26

獣に睨まれている様な気分…、
いつやられてもおかしく無い人物の前で、貴方は勇気を出した


(『クッフフフ…、相当ヤベェぞこいつは…。
まぁ、つっても司を起こさなきゃライオンで全滅だったんだ。
しゃあねぇっちゃしゃあねぇか…、

こいつも若者を助けてたいから、石化復活液のレシピを知るまで
無茶は出来ないはずだ…。
洞穴の"奇跡の水"の事だけは死んでも隠さないと…、』)


そう、思ってた…、


だが、フラグは最も簡単に回収されてしまった…、大樹により……、


大樹「お〜い!!やったぞぉお!千空、司!」
涙を少し流しながら走ってくる大樹、その手には…、

大樹「溜まってたぞ!


洞穴の"奇跡の水"が!!

今度こそ杠を復活させられるぞ〜!!!」


もはやタイミングが悪すぎる…、しかもこんな状況の中


『フラグ回収するの早過ぎだろッ…』


と顔を塞ぎながら泣きそうで小さな声で……


(『いや、むしろフラグを建てた私が悪いんだッ、』)


などと言う反省もする中、司は口を動かす


司「その、奇跡の水ってのは何だい?」


それは大樹にではなく、貴方に問いかけた


『…、クッフフフ、ここでちんたらご説明よりかは、
実際見した方が100億倍早い』


そう言いながら歩き始める貴方


『有り難〜く拝ませてあげるよ。楽しい科学の人類復活ショーよ、…フッ』
司「そうか、うん…、楽しみだな」


と言う裏腹に、目は嘘を付いていない…
興味津々な様子だ。ライオンが猫じゃらしに反応したような感じと言うべきか


『さ〜て、帰るぞデカブツ、司。早速やるよ』
大樹「あぁ!」


満面の笑顔で笑う大樹に、司は無表情に近い顔をしている


『んで、杠の方は?』
大樹「あぁ!もう材料はあるぞ!あとは着せるだけだ!」
『ふ〜ん、あっそ』
大樹「なんだその言い方は〜!!」


と親友同士の話し合いはとても穏やかな空気…
会話を続けようとしたが、出来なかった


司「2人はとても仲良しだね」
『あぁ"?んま、雑頭と腐り縁って言う程だからね』
大樹「初めての友達だったしな!アッハハハ!!」


司「…、友達、か……」


『…、』


その言葉は、何処か悲しげで、そして苦しそうに感じさせる
だが、貴方は聞かなかったかの様に無視した…

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