第30話：暗黙のローカルルール ページ32
『…オーケー分かりました。じゃあここは腕相撲で場を収めようじゃないっすか』
「何がじゃあなの？？(困惑)」
仕方ねえ。謝っても許してくれないのなら、残る手段は腕相撲一択である。争いが起きたら腕相撲で解決…これが私の地元の暗黙のルールだ。
どんな相手でも腕相撲なら公平(？)だから。まじ一気に仲良くなっちゃうから。
…ローカルルールだって？
知るか、少なくとも私はこの方法で育ってきたんだよ！
「聞いたか？腕相撲だってよ！」
「オイ、笑ってやるなよ。もしかしたら監督生チャンがとてつもなく強いかもしれないだろ。あ、ハンデいる？両手使ってもいいよ」
『コノヤロウ、女だからって馬鹿にしやがって…地元でも有名になる程の腕っ節なんだからな！？』
「待て待て、お前マジで落ち着けって！バカバカ腕捲りをするな！やる気を出すんじゃねーよこんな所で！」
「成程、力で勝負か…分かりやすくて良いじゃないか！そういうの好きだぞ！」
「デュースバカ！お前もバカ！！」
最近近所の男共も張合いが無くなってきたし、丁度つまらなく思っていたところだったのだ。
故にやる気MAXオリックス。
此方の準備は万端。さあ、いつでも来い！叩きのめしてやろうじゃん！？
天を仰ぐエースを他所に試合の開幕を待ちわびるも、何がそんなに面白いんだか、ギャハギャハと笑い合い一向に準備を整えない温玉ボーイズ。
そろそろ周囲の視線も痛くなってきたし、これに痺れを切らした私は未だにグリムの首根っこを掴んでいる温玉ボーイBの腕をガｯと掴み上げる。
すると彼はその顔をサｯと青く染め上げてしまった。
そんな彼の様子を見て、勝負をするまでもなく確信する。
…ア、コイツ絶対私より弱いな。(笑)
「お、おい、どうしたんだよ」
「待ってコイツ力強ｯ、イデデデ！痛いｯて！ギブギブギブｯ！」
『見て見てコイツ弱っち(笑)』
「煽んな煽んな」
暫く彼の腕を捻り上げていると、バｯと腕を振り払われ、グリムを此方に勢い良く投げ付けられる。
そしてビタンｯ！と顔面にぶつかってきた毛玉。
目を回す彼を引き剥がしつつ、何すんだ！と温玉ボーイズに噛み付けば、中々の目で睨まれた。
「くそ、ゴリラかよ…」
『ハ？ハ？んだとコラ』
「あーハイハイ、これはもう勝負するまでもないね。Aの勝ちっしょ、ね、先輩」
「これ以上の文句があるなら俺が相手しますが」
「く…ｯパ、パスタが伸びちゃうから、今日のところは見逃してやるｯ！」
『捨て台詞ダサ過ぎだろ』
第31話：シェフは来なかった→←第29話：温玉ボーイズの襲来
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月次 - あ、画力をですね、すみません、主語抜けちゃってました！ (2021年7月18日 15時) (
レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
月次 - 絵、上手いですね！俺にも分けていただけませんか？ (2021年7月18日 15時) (レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
あまいろ(プロフ) - しろぎつねさん» ご指摘ありがとうございます！！！完全に丸の位置反対になってますね！！申し訳ないです！！！読んでくださってありがとうございます！！！！監督生ちゃん気に入ってもらえて良かったです！！！ (2021年4月19日 17時) (レス) id: a7b2172907 (このIDを非表示/違反報告)
しろぎつね(プロフ) - 夢主ちゃんの豪快だけどビビリな性格が可愛くて好きです！面白い小説のご投稿ありがとうございます！ ところで50話の「諦めたら試合終了ですよ」のくだり西●先生ではなく安●先生では無いですか？もしわざとでしたら申し訳ありません^^; (2021年4月15日 0時) (レス) id: 46c2545315 (このIDを非表示/違反報告)
あまいろ(プロフ) - そこら辺の水道水さん» そんなに推してもらえてほんとに嬉しいですw書いてて良かったー！と思えますねー！！！いつもありがとう！！！もっと輝けるように頑張りたい！！！！頑張りマッスル！！！！ (2021年3月1日 0時) (レス) id: a7b2172907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまいろ
| 作成日時：2021年1月19日 0時
