小さいすのーまん２ (ページ12)

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彼女との出会い(宮舘) ページ12

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俺の失踪事件から、赤い屋根の家にはしごを作ったことで

行動できる範囲が広がったある日。

照とかくれんぼをしていたら良い匂いがして

匂いにつられて歩いていく。

台所には女性が卵を割って何かを作るようだった。

砂糖、だしなど調味料を入れながら

『何が違うんだろう…』と呟く姿を見て

思わずだし汁が少ないことを指摘していた。

内心、"やべ。口出しちゃった"と思ったけど

きょとん顔で一瞬俺を見た女性は

驚くことなく『そっか、だし汁か！』と

俺のアドバイス通り作り始めた。

味見して『美味しい…』と呟く彼女はとても嬉しそうで

何をしたわけでは無いのに、こちらも嬉しくなる。

美味しくできただし巻き玉子、お腹も空いてるし

ちょっとぐらいもらっても良いかな…と

静かに下へ降りてマイ箸を構えていたら

『あの…、なんのことだか分からないけど
翔太に赤色の奴に会ったら謝っとけと
言われてて…』

と謝る彼女。翔太のこと名前で呼んでることに

少し驚きつつ、なんだかもやっとする気持ちを抱え、

それらを振り払うように、忘れるように

「何もないから大丈夫。気にしないで。」

と伝え、口にだし巻き玉子を放り込む。

それが彼女との出会い。