fondness child【紫】 (ページ8)

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早速面接しよっか、と奥の個室風の席へと通される。

そこにはやはり小さめではあるが水槽がありふわふわと中をクラゲが漂っている。

さすがJewelryfishって言うだけあるなぁなんて思いながら阿部さんと向かい合って座る。

あ｢そしたらまず履歴書貰ってもいいかな？｣

ニコリと微笑みながら言う阿部さんは先程はかけていなかったメガネを胸元のポケットから取りだしカチャリと掛ける。

メガネまで似合っていて思わずときめきそうになったが慌てて履歴書をカバンから取り出す。

ありがとう、とまた微笑みながら履歴書を受け取る阿部さんはやはり女子アナのようだ。

少し悔しく思いながらも短大生なんだね～やらシフトはどれくらい出れるの？なんて問いかけられて勢いよくもう夏休み中はめちゃくちゃ出勤できます！なんて意気込んでしまう。

ニコニコしながらおっ、頼もしいなぁいつからにする？なんて笑う阿部さんはなんとも可愛らしいずるい。

…ん？？可愛らしい阿部さんに思わず見とれていてきき逃すとこだったけどいつからにする？って私受かったの？

わたしのキョトン顔をみてニコリとした阿部さんはうん、気づいたと思うけど合格だよとくしゃりと笑った。

やっぱり女の子欲しいなって思ってたんだよねぇあんまり出勤してくれる子少ないからさ、と困ったように笑う顔まで綺麗で正直不公平だとうらめしくもなる。

明日から早速、とシフトを軽く決め持ち物やら規則を軽く教えてもらった後に今日はここまでにしよっかお疲れ様～なんて笑う阿部さん。

帰る前に他に挨拶だけしとく？ときかれドキリと緊張が走る。

『いいんですか？』

あ｢うん、多分ちょうど主力メンバー集まってると思うんだよね｣

ちょっとキャラ濃いけど嫌にならないでね、と軽く念を押され少し、いやかなり不安になる。

新人バイトにキャラ濃いけど嫌になるなってどれだけとんでもないキャラの人がいるのだろうか…

なんてしり込みしたがニコニコ笑う阿部さんに何も言えなくなってしまい渋々後ろを着いていく。

あ｢お、ちょうど居るね。明日から働いてくれる新人さん紹介したいんだけどいいかな？｣

なんてきゅるんきゅるんフェイスで言葉を投げかける。