fondness child【紫】 (ページ6)

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『ゆーちゃん聞いてよォ』

ゆーちゃんこと幼なじみで大親友の一宮結子にまた嶺亜のせいで振られたと泣きつく。

ほかの友達には弟の可愛さに負けて振られたなんて絶対に言えないのでいつもいつも振られた時はゆーちゃんが話を聞いてくれる。

あんた達よくやるよね、と苦笑いしながらも笑わずに聞いてくれるゆーちゃんにはいつも甘えてしまう。

ゆーちゃんと話しながら履歴書を取り出すとAバイトすんの？とゆーちゃんに聞かれる。

そうそう、夏休みの予定全部なくなっちゃったからバイトでもしようと思って。と言うと嶺亜にそれ言った？と聞き返される。

言うわけないじゃーんとケラケラ笑えばあーあ、知らないよと意味深な返しをされる。

分かってるよ絶対勝手にバイト始めたこととか怒ってくると思うんだよねなんならおんなじとこでバイト始めたりしそうだよねと笑いながらゆーちゃんに言えばそこまで分かっててなんでと呆れられる。

甘いな、ゆーちゃん。わたしはちゃんと対策考えたんだからな！

ダイニングバーはバーなので高校生は不可だ。

これで嶺亜が一緒にバイトすることもバイト先に通うことも出来なくなる。

ゆ｢てかバイトするならここで良かったじゃん｣

なんてちょっと不貞腐れるゆーちゃんは控えめに言っても可愛いびっくりだ。

ゆーちゃん(のカフェの店長)にサービスしてもらったケーキを食べ終わる頃にはいい時間だったので暇な日ゆっくり会おうと約束してオシャレなダイニングバーに向かう。

人生初のバーにすこしドキドキしながら電車に乗り込んだ。